土曜日, 12月 06, 2003

[スイス、同性カップルの権利を認める法案作成へ]

「直接民主制の国」(と習ったよね)スイスが、ゲイ&レズビアン・カップルの権利を保障する法案の提出を準備している。

Switzerland next for civil unions? [Gay.com UK]

記事によると、スイスの代表議会は、国内のゲイ、レズビアンへ "civil union rights"を与える提案に合意を得た。内容的には、カップルの「認知」と経済的権利──税金、年金等。ただし、この法案(草案)は、養子縁組のような権利を含める「結婚」(marriage)とは違うものだ。

そして冒頭で書いたように、スイスは「直接民主」的志向が強い国なので、保守派や宗教グループが、この法案に反対すべく「国民投票」へ掛けようと画策している。なので、法案通過は不確定だ。


[D.H.ロレンスの絵画作品、70年ぶりに公開]

小説『チャタレイ夫人の恋人』もそうだが、絵画作品も同様に猥褻とされ、本国イギリスでは公開が禁止されていたD・H・ロレンス。小説に遅れを取ったが、この度、絵画作品もようやく陽の目を見ることになった。

Banned D.H. Lawrence Paintings on Show in London [Yahoo! News]

この記事では言及されていないが、ロレンスの絵画には同性愛的な関係を描いた作品がある。その作品が、ベンジャミン・ブリテンのCDのジャケットに使われていたのを偶然見つけて、「この人わかってるー」って密かに頷いたものだ。



金曜日, 12月 05, 2003

[更新状況]

Iron Gate に田中秀臣他『エコノミスト・ミシュラン』を追加しました。

木曜日, 12月 04, 2003

[ゲイ「ビジネス」マガジン刊行]

ゲイのビジネスパーソンのための新しい雑誌が刊行される。

Gay business magazine debuts next month [Gay.com]

新雑誌の名前は「Echelon」(エシュロン、梯形や段階を意味する)。隔月刊のビジネスマガジンだ。

アメリカのゲイ・マガジンには、Advocate のような政治志向の強いもの、Out のようなファッション系、ティーンズ向け、ヒスパニック向け、そしてもちろんポルノなんかがあるが、この Echelon は「ビジネス」にターゲットを絞っている。つまりマーケットはゲイの「保守層」だ。

編集者のマイケル・ラム氏は言う。多くの同性愛者は、毎日仕事に出かけ、税金を払い、「通常の」社会生活を営んでいる(異性愛者と同様、社会に貢献している)。「Echelon」は、これまでのゲイのステレオタイプ──パーティ・アニマルと政治的異議申立て──に対抗したい、と。

新雑誌Echelonは、エンターテイメントやセクシュアリティの記事を控え、その代わりにビジネス関係の記事等を充実させる。


水曜日, 12月 03, 2003

[ゲイ&HIVアクティビスト、ノーベル平和賞へノミネート]

同性愛者でHIVに感染しているアクティビストが、2004年度のノーベル平和賞にノミネートされた。

AIDS activist listed for Nobel Peace Prize (Gay.com)

ザキエ・アクマト氏(Zackie Achmat)は41歳、南アフリカ在住。記事によると、アクマト氏は、南アフリカのエイズ患者に治療薬が広く普及するまで、自身の投薬を拒否しながら、エイズに対するキャンペーン活動を行った。エイズの治療薬は非常に高価であり、安価なジェネリック薬は普及しておらず、多くの患者が適正な治療を受けられない状態だったからだ。

アクマト氏と彼の組織した団体(TAC──Treatment Action Campaign )の活動により、現在南アフリカ政府は、治療薬の無償配布を決定している。そしてそのアクマト氏の「非暴力に徹したキャンペーン」及びTACのエイズと平和への果敢な運動の成果が評価された。

個人的に注目、というか驚いたのが、アクマト氏がムスリム・コミュニティ出身(つまりイスラム教徒)であるということだ。その彼がまず、アパルトヘイトに反対する運動に参加したことに始まり、次に"National Coalition for Gay and Lesbian Equality"という同性愛者への差別撤廃を目指す団体を設立。そしてエイズに対するキャンペーン運動とTACの組織。彼は根っからの市民運動家なのかもしれない。

火曜日, 12月 02, 2003

[ロラン・バルト著作集、刊行]

みすず書房 より、ロラン・バルト著作集全10巻が刊行される。初訳、新訳、完訳ありと嬉しい限りだ。

[英政治家、ヌード写真を「ポスト」]

ったく、エロ拓じゃないんだから。

イギリスの国会議員(労働党)クリス・ブライアント氏(Chris Bryant)が、有名ゲイサイトにヌード写真(エロティックな言葉付き)を掲載していたことを、大衆紙サンにスクープされた。

Online pics get gay politician in trouble [Gay.com]

ブライアント氏は41歳。ゲイであることを公言している政治家。記事によると、イギリスのゲイ専用のデイティング・サイト(出会い系みたいなものか)Gaydarに、プロフィールと白のコットンブリーフ一枚の写真をポストしていた。

このスキャンダルにより、ブライアント氏の政治的なダメージは必須だと関係者は述べている。またUk Gay.com の記事では、この件に関し、ブレア首相はコメントする意思はないという。

まあ、別に悪いことしたわけじゃないんだけど……BBCのプロフィールだけじゃ、彼氏が見つからなかったのだろうか?


月曜日, 12月 01, 2003

[マツダ、LGBTマーケットへ]

といっても、それほど大袈裟なものではなくて、 RX-8のコマーシャルにブリトニー・スピアーズの曲と彼女のこのあいだのMTVでのホットなキスシーンを流すというもの。もちろんこれは北米マツダでのお話。

Mazda's Lesbian Kiss [365Gay.com]

まあ、企業のコマーシャルに女同士のキスシーンを使い、それがメッセージになっているということだ。

記事にもあるように、ボルボやフォードはすでにゲイ・コミュニティをターゲットにした広告を出している。

日曜日, 11月 30, 2003

[エコノミスト・ミシュラン]

『経済学者たちの闘い』がとても良かったので、若田部昌澄が参加している『エコノミスト・ミシュラン』(太田出版)を買ってきた。電車の中でもちょっと読んだけど、このくだけた調子は好きだなあ。

『経済学者たちの闘い』でも書いたけど、学生の頃、こういった本を読みたかった!