[ポルノグラフィーとしての虐待]
Guardian のイラク関係記事を読んでいたら、僕が「やおい」の差別性/侮蔑性を「言説化」すべくここのところ読んでいるポルノ批判のフェミニスト、アンドレア・ドゥオーキンの「理論」が俎上に挙げられ論じられている。
もちろん、リンディ・イングランドがその「象徴」として。つまり「女性もセックスにおいてパワーをもち、男性に屈辱と虐待を与えることができる」ということだ。
Torture as pornography [Gurdian]
それとインテリジェンスなガーディアンの記事なので、以下の部分は皮肉なのかな。『闇の奥』は仰々しい感じがするけど。
”These snapshots tell us more than we may perhaps want to know about our society's heart of darkness”
ガーディアンは「左」、つまり労働党寄りだと思うけど、(だから)ブッシュ政権のことはずいぶんとおちょくってる感じ。同サイトに掲載された、Steve Bellの諷刺マンガなんてまさにそうだ。
土曜日, 5月 08, 2004
金曜日, 5月 07, 2004
[ハッテン場化するポストモダン]
東浩紀は、ゲイをオタクから排除したが、ポストモダンそれ自体はオタクの専売ではない。
というわけで、ゲイ向けエロゲー『Cox-Bax(コックスバックス』。
主人公のキャラがハッテン場で繰り広げるラヴ・アフェア。大きな物語(ゲイのアイデンティティとか)よりも、ボディ・ビルダーや元自衛官、水泳選手、はては私立探偵といった萌えキャラでデータベース消費=ハッテンを楽しみたい。そして「実際のハッテン場」に行けない女性や異性愛男性もこのゲームで「ハッテン(場)」を体験してみよう。
話題変って、ジュディス・バトラーの『触発する言葉』が岩波書店から発売。セクシュアリティ差別を考える上で欠かせない一冊となることだろう。
東浩紀は、ゲイをオタクから排除したが、ポストモダンそれ自体はオタクの専売ではない。
というわけで、ゲイ向けエロゲー『Cox-Bax(コックスバックス』。
主人公のキャラがハッテン場で繰り広げるラヴ・アフェア。大きな物語(ゲイのアイデンティティとか)よりも、ボディ・ビルダーや元自衛官、水泳選手、はては私立探偵といった萌えキャラでデータベース消費=ハッテンを楽しみたい。そして「実際のハッテン場」に行けない女性や異性愛男性もこのゲームで「ハッテン(場)」を体験してみよう。
話題変って、ジュディス・バトラーの『触発する言葉』が岩波書店から発売。セクシュアリティ差別を考える上で欠かせない一冊となることだろう。
火曜日, 5月 04, 2004
ジョン・ケリー、Gay.com へメッセージ「投稿」
[ジョン・ケリー、Gay.com へメッセージ「投稿」]
アメリカ大統領選候補者ジョン・ケリー氏(民主党)が、ゲイ・コミュニティに向けて、応援メッセージを「投稿」した。
Taking pride in equal rights Gay.com
この「投稿」の中でケリー氏は、まず「Pride 2004」を賞賛する。アメリカは多様な価値観を受け入れ、すべてのアメリカ人は平等でなければならない、と。だから自分がゲイ・コミュニティにおける「権利獲得」への闘争に参加できることを誇りに思う(pride)と述べる。
そしてブッシュ政権の政策を非難し、ゲイ・コミュニティに向けて以下の「公約」を記す。
●同性結婚を禁じる憲法改正に反対する。
●平等の権利を有すシビル・ユニオンの必要性(遺産相続、医療保険、ソーシャル・セキュリティ、年金などの平等/権利)
●就業差別撤廃
●ヘイト・クライム撲滅
●軍隊における差別(policy of "don't ask, don't tell." )の終結
これらはすべて「法の下による平等」に関わること、すなわちこれらの問題に立ち向かうことこそ(アメリカの)「正義」である、とケリー氏は主張する。
そして、だからこそ、「あなたたち」(ゲイ)のヘルプが「私」(ケリー)に必要なのだ、「私たちと一緒に行動しよう」とケリー氏はこのメッセージをまとめる。
アメリカ大統領選候補者ジョン・ケリー氏(民主党)が、ゲイ・コミュニティに向けて、応援メッセージを「投稿」した。
Taking pride in equal rights Gay.com
この「投稿」の中でケリー氏は、まず「Pride 2004」を賞賛する。アメリカは多様な価値観を受け入れ、すべてのアメリカ人は平等でなければならない、と。だから自分がゲイ・コミュニティにおける「権利獲得」への闘争に参加できることを誇りに思う(pride)と述べる。
そしてブッシュ政権の政策を非難し、ゲイ・コミュニティに向けて以下の「公約」を記す。
●同性結婚を禁じる憲法改正に反対する。
●平等の権利を有すシビル・ユニオンの必要性(遺産相続、医療保険、ソーシャル・セキュリティ、年金などの平等/権利)
●就業差別撤廃
●ヘイト・クライム撲滅
●軍隊における差別(policy of "don't ask, don't tell." )の終結
これらはすべて「法の下による平等」に関わること、すなわちこれらの問題に立ち向かうことこそ(アメリカの)「正義」である、とケリー氏は主張する。
そして、だからこそ、「あなたたち」(ゲイ)のヘルプが「私」(ケリー)に必要なのだ、「私たちと一緒に行動しよう」とケリー氏はこのメッセージをまとめる。
[反ゲイ活動家の息子、カミングアウト]
妊娠中絶や同性愛結婚に反対し、抗議運動を繰り広げている有名な活動家ランダル・テリー氏の息子ジャミエル・テリー氏(24)が、ゲイ雑誌OUTにおいて、自分がゲイであることをカミング・アウトし、アンチ・ゲイ活動家の息子としての心境を告白した。
A Rising Son [OUT.com]
OUT.com に掲載している記事は、当雑誌のパイロット版で、ほんのさわりしか載っていないのだが、「もし息子がゲイではなかったら」、その父息子関係はとても理想的なものであることが窺える。
例えば、カミングアウトする前の息子が、父親に「同性愛者が(宗教的な)罪=sinを負っているからといって、キリスト教徒として、その人たちを侮蔑すべきではない」と言うと、父親は息子の意見の「正しさ(Right)」を認め謝罪したという。
雑誌の当該記事は読んでいないのだが、多分、厳格なキリスト教徒で反ゲイ活動家の息子としての重圧、そして父親への(反ゲイ活動をやめるよう)「呼びかけ」が語られているのだと思う。
問題はそれから。ランダル・テリー氏はかなり有名な活動家だったらしく、その息子が公式の場(雑誌)でゲイであることを公言したことは、かなりのスキャンダルだったようだ。しかもジャミエル氏はCNNにも出演して心情を「告白」したようだ。
そして、父親ランダル・テリー氏もその息子に「応答」すべくインタビューに応えている。
Operation Rescue founder Randall Terry talks about his gay son [beliefnet.com]
この父親のインタビュー、タイトルを見たときに「息子は私の家族に大きな哀しみをもたらした」と書いてあったので、この(わからずやの)父親は息子を「勘当」したのだろう、と思っていたのだが、読後はちょっと違う。
たしかにわからずやの父親なのだが、それはもう宗教(あるいは観念)の違いというものが歴然と立ちはだかっている、というものだ。
この父親は、自分の息子が同性愛であることを知ったときに、親はどういう立場をとるのか、という3つの態度を示す。
1.ゲイであること、そのライフスタイルを自然なものとして受け入れる。
2.拒絶し、(親子の)関係を断つ。
3.子供を愛することは変わりはないが、ゲイであることは問題だとし「本当/正しい」のことを教える。
この父親はどうやら3の立場のようで、息子を愛しているからこそ、同性愛という宗教的な罪=Sinに反対している、というロジックを取る。
彼によると、ゲイ男性は自殺や病気、アルコール中毒、ドラッグ中毒によって、または暴力によって(殺され)早死にする……だから同性愛をやめるべきだ、と説く。そして同性愛者の自殺の多さは彼らが「罪の意識」を持っているからだと言う。
もちろん、この見解に異議を申し立てることは容易だ。というより、この同性愛者の「早死に」は「事実」である。しかしそれは、同性愛者を取り巻く環境によって引き起こされるものだ。「罪の意識」を持つのは何故か、それは「罪の意識」を背負わされるからだ。アルコールやドラッグに溺れるのは何故か、それは「ストレス」にさらされるからだ。自殺の多さは、無論差別などによる「不幸な意識」によってだ。そしてヘイト・クライムの犠牲。
しかしこの父親の言うことは、だからこそ、息子が「同性愛をやめることが(すべての)救いになる」のだと説く。これは、ある意味、まったく正しいと思う。つまり「マイノリティ/弱者(のままでは)」は絶対に幸福になれないという「リアリティ」に基づいているからだ。
この父親の発言には反発を感じるが、しかし傾聴に値すると思う。
妊娠中絶や同性愛結婚に反対し、抗議運動を繰り広げている有名な活動家ランダル・テリー氏の息子ジャミエル・テリー氏(24)が、ゲイ雑誌OUTにおいて、自分がゲイであることをカミング・アウトし、アンチ・ゲイ活動家の息子としての心境を告白した。
A Rising Son [OUT.com]
OUT.com に掲載している記事は、当雑誌のパイロット版で、ほんのさわりしか載っていないのだが、「もし息子がゲイではなかったら」、その父息子関係はとても理想的なものであることが窺える。
例えば、カミングアウトする前の息子が、父親に「同性愛者が(宗教的な)罪=sinを負っているからといって、キリスト教徒として、その人たちを侮蔑すべきではない」と言うと、父親は息子の意見の「正しさ(Right)」を認め謝罪したという。
雑誌の当該記事は読んでいないのだが、多分、厳格なキリスト教徒で反ゲイ活動家の息子としての重圧、そして父親への(反ゲイ活動をやめるよう)「呼びかけ」が語られているのだと思う。
問題はそれから。ランダル・テリー氏はかなり有名な活動家だったらしく、その息子が公式の場(雑誌)でゲイであることを公言したことは、かなりのスキャンダルだったようだ。しかもジャミエル氏はCNNにも出演して心情を「告白」したようだ。
そして、父親ランダル・テリー氏もその息子に「応答」すべくインタビューに応えている。
Operation Rescue founder Randall Terry talks about his gay son [beliefnet.com]
この父親のインタビュー、タイトルを見たときに「息子は私の家族に大きな哀しみをもたらした」と書いてあったので、この(わからずやの)父親は息子を「勘当」したのだろう、と思っていたのだが、読後はちょっと違う。
たしかにわからずやの父親なのだが、それはもう宗教(あるいは観念)の違いというものが歴然と立ちはだかっている、というものだ。
この父親は、自分の息子が同性愛であることを知ったときに、親はどういう立場をとるのか、という3つの態度を示す。
1.ゲイであること、そのライフスタイルを自然なものとして受け入れる。
2.拒絶し、(親子の)関係を断つ。
3.子供を愛することは変わりはないが、ゲイであることは問題だとし「本当/正しい」のことを教える。
この父親はどうやら3の立場のようで、息子を愛しているからこそ、同性愛という宗教的な罪=Sinに反対している、というロジックを取る。
彼によると、ゲイ男性は自殺や病気、アルコール中毒、ドラッグ中毒によって、または暴力によって(殺され)早死にする……だから同性愛をやめるべきだ、と説く。そして同性愛者の自殺の多さは彼らが「罪の意識」を持っているからだと言う。
もちろん、この見解に異議を申し立てることは容易だ。というより、この同性愛者の「早死に」は「事実」である。しかしそれは、同性愛者を取り巻く環境によって引き起こされるものだ。「罪の意識」を持つのは何故か、それは「罪の意識」を背負わされるからだ。アルコールやドラッグに溺れるのは何故か、それは「ストレス」にさらされるからだ。自殺の多さは、無論差別などによる「不幸な意識」によってだ。そしてヘイト・クライムの犠牲。
しかしこの父親の言うことは、だからこそ、息子が「同性愛をやめることが(すべての)救いになる」のだと説く。これは、ある意味、まったく正しいと思う。つまり「マイノリティ/弱者(のままでは)」は絶対に幸福になれないという「リアリティ」に基づいているからだ。
この父親の発言には反発を感じるが、しかし傾聴に値すると思う。
月曜日, 5月 03, 2004
[モシュレス ピアノ協奏曲第3番]
イヴァン・クランスキー(ピアノ)
イヴァン・パジーク指揮、ドヴァルザーク室内管弦楽団
Supraphon 1986
イグナツ・モシュレスと言えば、『24の練習曲』の作曲家として、ピアノを習っていた人には有名、それ以外の人には無名、という存在か。ちなにみ僕はツェルニーの後はモシュコフスキーの方だったので、モシュレスはやってない。
で、このモシュレスのピアノ協奏曲。ひさしぶりに聴いて、なかなかの曲だった。長いオーケストラの前奏の後、華麗にピアノが入るところはショパンの1番のようであるが、形式はもっと「杓子定規」的で展開も端整。感傷的なメロディーが美しく印象的だが、決してドロドロの暗さを帯びず、やはりあくまでも端整。フィナーレは快活なノリでソロも聴き栄えがする。爽快な曲だ。
イヴァン・クランスキー(ピアノ)
イヴァン・パジーク指揮、ドヴァルザーク室内管弦楽団
Supraphon 1986
イグナツ・モシュレスと言えば、『24の練習曲』の作曲家として、ピアノを習っていた人には有名、それ以外の人には無名、という存在か。ちなにみ僕はツェルニーの後はモシュコフスキーの方だったので、モシュレスはやってない。
で、このモシュレスのピアノ協奏曲。ひさしぶりに聴いて、なかなかの曲だった。長いオーケストラの前奏の後、華麗にピアノが入るところはショパンの1番のようであるが、形式はもっと「杓子定規」的で展開も端整。感傷的なメロディーが美しく印象的だが、決してドロドロの暗さを帯びず、やはりあくまでも端整。フィナーレは快活なノリでソロも聴き栄えがする。爽快な曲だ。
日曜日, 5月 02, 2004
[ゲイ・ゲームズ・イン・シカゴ]
今年はアテネ・オリンピックの年だが、4年に一度のオリンピックと同じく、ゲイのためのオリンピック Gay Games も4年に一度。
で、次回2006年にシカゴで開催されるゲイ・ゲームズのロゴがお披露目された。
Chicago Unveils New Gay Games® VII Logo
シカゴ・ゲイ・ゲームズのロゴ
なかなかキュートでユーモラス、楽しいイメージだ。でも、このロゴにはちゃんと意味があって、上にある「赤い4つの星」はシカゴの市旗から取られてもの。これはシカゴの歴史に基づいている。そして下にある「波」はシカゴのシンボルともいうべき湖を表している。
また、このロゴの「ネーミング」を国際的に募集中とのことだ。応募してみようかな。
今年はアテネ・オリンピックの年だが、4年に一度のオリンピックと同じく、ゲイのためのオリンピック Gay Games も4年に一度。
で、次回2006年にシカゴで開催されるゲイ・ゲームズのロゴがお披露目された。
Chicago Unveils New Gay Games® VII Logo
シカゴ・ゲイ・ゲームズのロゴ
なかなかキュートでユーモラス、楽しいイメージだ。でも、このロゴにはちゃんと意味があって、上にある「赤い4つの星」はシカゴの市旗から取られてもの。これはシカゴの歴史に基づいている。そして下にある「波」はシカゴのシンボルともいうべき湖を表している。
また、このロゴの「ネーミング」を国際的に募集中とのことだ。応募してみようかな。
登録:
投稿 (Atom)