土曜日, 3月 13, 2004

[「キリスト教徒は新たなゲイ」という発言の省略]

メル・ギブソンのキリスト映画『パッション(The Passion)』は、毀誉褒貶、様々な「話題」を提供しているようだが、ここの Gay Passsage でも「問題」にしたい。もっともそれは、映画そのものではなくて、『ニューズ・ウィーク』のレビュー、その「日本版」の<翻訳/編集>についてだ。

これは、「極東ブログ」「ジーザズ・クライスト・ムービー・スター」を読んでいて知ったのだが、日本版『ニューズ・ウィーク』(「加熱する『パッション』大論争」)では、原文の記事の一部が翻訳記事では省略されている。

「極東ブログ」では、<冷静に、さりげなく>触れられているが、削除された部分が「ゲイに関する言及」だったので、僕は日本版『ニューズ・ウィーク』の「姿勢」を、"critical"に見るしかない。

原文記事全文は、 Jesus Christ Movie Star[MSNBC] で読むことができる。

省略された部分は、

Bock calls "The Passion" an "Ellen moment" - Ellen DeGeneres, he means - in which a group of outsiders is embraced by Hollywood. "Christian is the new gay," he says, laughing.

『パッション』は Ellen DeGeneres(ドラマでゲイであることをカミングアウトして話題になった女性)のドラマのようだ。それはハリウッドによって受け入れられた「アウトサイダー」のグループ。つまり「キリスト教徒」は「新しいゲイ」なのだ、とボックは笑いながら語った。


キリスト教の映画で、しかも原理主義的──あるいは過激だと評されている作品で、たとえ冗談気味とは言え「キリスト教徒」を「ゲイ」と擬えらている過激で、パフォーマティブな発言の部分をカットしてしまうのは、いったいどういう「センス」あるいは「意図」によってなのか。
日本版『ニューズ・ウィーク』の翻訳記事ってのは、これまでも、そういった<意図的な編集のある>ものだったのだろうか。

金曜日, 3月 12, 2004

[更新状況]

Iron Gate にデイヴィッド・M・ハルプリン 『聖フーコー』を追加しました。

日曜日, 3月 07, 2004

[更新状況]

ディスクレビューにジョルジュ・クルターグ 『亡き R.V.トゥルソヴァのメッセージ』を追加しました。