土曜日, 4月 24, 2004

[更新状況]

Iron Gate に金森修 『ベルクソン』を追加しました。


水曜日, 4月 21, 2004

[隠喩としての自己責任]

あまりテレビとか見ていないので(しかもここのところ忙しくて)、「自己責任」という言葉が「流行っている」というということはネットでの印象だ。興味深いのは、「自己責任」について、そこに、いろいろな「喩え」が登場すること。例えば「冬山登山」とか。

しかし、こういう「場面」で、勝手に引き合いに出され、しかも「迷惑のカテゴリー」として言及された「冬山登山愛好家」は、さぞかし「場が悪い」思いをしているだろう。今度の冬登山を、彼らは諦めるかもしれない──周りの圧力というよりも、<自ら>律して。

それと、この「自己責任論」の切っ掛けとなった人質事件について、その評価・判断をめぐって「左翼」と「右翼」という二項対立によって、議論がされている場合が多いが、左翼/右翼(またはリベラル/保守)以外の二項対立はどうなんだろう。例えば、ジェンダー的には。

というのも、「やおい」の差別性に抗するために、アンドレア・ドウォーキンを読んでいたところ、もし、人質事件の「隠喩」が「冬山登山」ではなくて、「デートレイプ」だったらどうなのか、と思ったからだ。
もちろんカミール・パーリアのように女性でもデートレイプに対して、「女性の責任」を明確にする人もいる(そして「やおい」には「レイプされてハッピーエンド」というイデオロギーが存在する)。しかしデートレイプに関して、「女性の責任」を追求するのは、圧倒的に男性(のジェンダー)だろう……。

……というふうに、「隠喩」次第によって、議論がズレてしまう気がする。

火曜日, 4月 20, 2004

[サパテロ首相、同性結婚を支持]

スペイン軍のイラク早期撤退を命じたサパテロ首相……というのは、日本のどの新聞にも書かれているが、このスペインの新首相が「同性結婚」支持を表明したことは、きちんと報道されているのだろうか。

Spain's leader pledges marriage equality [Gay.com]

記事によると、サパテロ首相は、選挙後初めての国会で、同性カップルにも異性愛カップルと同等の法的権利を与えると表明した。

”我々は、平等の権利──(同性愛者の)結婚の権利を認めよう。そのことによって、労働の権利、相続、ソーシャル・セキュリティの保護が実現する。今こそ、スペインにおいて、セクシュアリティによる差別を撤廃する時期だ”

ただこの記事、同性結婚支持に対しては、無論、賞賛しているのだけれども、サパテロ首相がイラクからスペイン軍を撤退させることについては「ナイーブ」だと疑問を呈している感じだ(正確には「ナイーブ」だと疑問視されているようだ、と書いている)。やはり Gay.com といえども「アメリカのメディア」なのだろうか。