[更新状況]
Iron Gate に山内志朗 『ライプニッツ』を追加しました。
土曜日, 8月 28, 2004
水曜日, 6月 09, 2004
[ドイツ、同性結婚を認める]
Germany to allow same-sex marriages [Guardian]
記事によると、ドイツの法相は今夏末にも同性結婚を法制化させると断言。上院の多数を占める保守派の抵抗を押さえての施行となる。
ある議員はこう述べる「ゲイ&レズビアン・カップルはドイツの社会的現実だ。よって我々は彼らを<承認>する。同性カップルの結婚/家族は、異性カップルの結婚/家族と同様、憲法で保証された権利である」。
ドイツでは既に「same-sex lifetime partnerships」というパートナー制度によって、同性カップルは法的認知を受けていたが、今回の法改正により、ほとんど異性愛カップルの「結婚」と同様の権利が与えられる(例えば年金や遺産相続など)。
例外は養子縁組で、まったく他人の子供を養子にすることはできない。しかし「自分の子供」すなわちパートナーの一人とその子が「血が繋がっていれば」、その子をカップルの子供として認知できる。
Germany to allow same-sex marriages [Guardian]
記事によると、ドイツの法相は今夏末にも同性結婚を法制化させると断言。上院の多数を占める保守派の抵抗を押さえての施行となる。
ある議員はこう述べる「ゲイ&レズビアン・カップルはドイツの社会的現実だ。よって我々は彼らを<承認>する。同性カップルの結婚/家族は、異性カップルの結婚/家族と同様、憲法で保証された権利である」。
ドイツでは既に「same-sex lifetime partnerships」というパートナー制度によって、同性カップルは法的認知を受けていたが、今回の法改正により、ほとんど異性愛カップルの「結婚」と同様の権利が与えられる(例えば年金や遺産相続など)。
例外は養子縁組で、まったく他人の子供を養子にすることはできない。しかし「自分の子供」すなわちパートナーの一人とその子が「血が繋がっていれば」、その子をカップルの子供として認知できる。
木曜日, 6月 03, 2004
[フィラデルフィア市、TVコマーシャルでゲイを「誘致」]
アメリカのフィラデルフィア市は、ゲイの観光客をターゲットにしたテレビコマーシャルを放映する。
U.S. city entices gay tourists with TV ad [Gay.com]
記事によると、植民地風のコスチュームをした若い男性が「最愛の人」とシティ・ホール(アメリカの建国を象徴する歴史的建物)で出会う、というストーリー。そして、
"Come to Philadelphia. Get your history straight, and your nightlife gay."
というコピーが流れるというもの。
このコマーシャルは、ゲイの団体(GLAAD)からも非常に高く評価されている。それはアメリカの歴史において「最初から」ゲイが登場すること、そしてアメリカを象徴する建物がゲイの自由を象徴するものに擬えられているからだ。
アメリカのフィラデルフィア市は、ゲイの観光客をターゲットにしたテレビコマーシャルを放映する。
U.S. city entices gay tourists with TV ad [Gay.com]
記事によると、植民地風のコスチュームをした若い男性が「最愛の人」とシティ・ホール(アメリカの建国を象徴する歴史的建物)で出会う、というストーリー。そして、
"Come to Philadelphia. Get your history straight, and your nightlife gay."
というコピーが流れるというもの。
このコマーシャルは、ゲイの団体(GLAAD)からも非常に高く評価されている。それはアメリカの歴史において「最初から」ゲイが登場すること、そしてアメリカを象徴する建物がゲイの自由を象徴するものに擬えられているからだ。
月曜日, 5月 17, 2004
[米マサチューセッツ州、同性結婚合法化]
US state recognises gay marriages [BBC NEWS]
州レベルでは全米初だ。アメリカにおける同性結婚事情はBBCの「The gay marriage map」が参考になる。
US state recognises gay marriages [BBC NEWS]
州レベルでは全米初だ。アメリカにおける同性結婚事情はBBCの「The gay marriage map」が参考になる。
火曜日, 5月 11, 2004
Dan Renzi、逮捕の様子を語る
[Story of A Gay Guy Dan Renzi]
アメリカのTVショー「MTV Real World Miami」のスターDan Renziが、カンザスシティーの成人映画館でジッパーを下ろし……したことで逮捕されたが、その彼が心境を Advocate に語っている。
The Real Jail: Kansas City [advocate]
「ヤリたくなって、ポルノを見ていて、しかも酒を飲んでいたんだぜ」と29歳のハンサム・ガイは語る。しかし、
ジョージ・マイケルのときもそうだが、有名人でも「公共の場」でハッテンするんだな。
ちなみに Dan Renzi は、リアルTVショーで、「自分がゲイであること」の<そのリアルさ>で人気を博している。今度の事件も、アメリカにおけるゲイであることのリアルさを示しているだろう。
The (Un)Ordinary Story of A Gay Guy
アメリカのTVショー「MTV Real World Miami」のスターDan Renziが、カンザスシティーの成人映画館でジッパーを下ろし……したことで逮捕されたが、その彼が心境を Advocate に語っている。
The Real Jail: Kansas City [advocate]
「ヤリたくなって、ポルノを見ていて、しかも酒を飲んでいたんだぜ」と29歳のハンサム・ガイは語る。しかし、
Unfortunately, he chose the wrong afternoon to get in touch with himself in a public place. He's in good company. Renzi's now part of a celebrity pantheon that includes George Michael, Paul Reubens, and country singer Ty Herndon.
ジョージ・マイケルのときもそうだが、有名人でも「公共の場」でハッテンするんだな。
ちなみに Dan Renzi は、リアルTVショーで、「自分がゲイであること」の<そのリアルさ>で人気を博している。今度の事件も、アメリカにおけるゲイであることのリアルさを示しているだろう。
The (Un)Ordinary Story of A Gay Guy
土曜日, 5月 08, 2004
ポルノグラフィーとしての虐待
[ポルノグラフィーとしての虐待]
Guardian のイラク関係記事を読んでいたら、僕が「やおい」の差別性/侮蔑性を「言説化」すべくここのところ読んでいるポルノ批判のフェミニスト、アンドレア・ドゥオーキンの「理論」が俎上に挙げられ論じられている。
もちろん、リンディ・イングランドがその「象徴」として。つまり「女性もセックスにおいてパワーをもち、男性に屈辱と虐待を与えることができる」ということだ。
Torture as pornography [Gurdian]
それとインテリジェンスなガーディアンの記事なので、以下の部分は皮肉なのかな。『闇の奥』は仰々しい感じがするけど。
”These snapshots tell us more than we may perhaps want to know about our society's heart of darkness”
ガーディアンは「左」、つまり労働党寄りだと思うけど、(だから)ブッシュ政権のことはずいぶんとおちょくってる感じ。同サイトに掲載された、Steve Bellの諷刺マンガなんてまさにそうだ。
Guardian のイラク関係記事を読んでいたら、僕が「やおい」の差別性/侮蔑性を「言説化」すべくここのところ読んでいるポルノ批判のフェミニスト、アンドレア・ドゥオーキンの「理論」が俎上に挙げられ論じられている。
もちろん、リンディ・イングランドがその「象徴」として。つまり「女性もセックスにおいてパワーをもち、男性に屈辱と虐待を与えることができる」ということだ。
Torture as pornography [Gurdian]
それとインテリジェンスなガーディアンの記事なので、以下の部分は皮肉なのかな。『闇の奥』は仰々しい感じがするけど。
”These snapshots tell us more than we may perhaps want to know about our society's heart of darkness”
ガーディアンは「左」、つまり労働党寄りだと思うけど、(だから)ブッシュ政権のことはずいぶんとおちょくってる感じ。同サイトに掲載された、Steve Bellの諷刺マンガなんてまさにそうだ。
金曜日, 5月 07, 2004
[ハッテン場化するポストモダン]
東浩紀は、ゲイをオタクから排除したが、ポストモダンそれ自体はオタクの専売ではない。
というわけで、ゲイ向けエロゲー『Cox-Bax(コックスバックス』。
主人公のキャラがハッテン場で繰り広げるラヴ・アフェア。大きな物語(ゲイのアイデンティティとか)よりも、ボディ・ビルダーや元自衛官、水泳選手、はては私立探偵といった萌えキャラでデータベース消費=ハッテンを楽しみたい。そして「実際のハッテン場」に行けない女性や異性愛男性もこのゲームで「ハッテン(場)」を体験してみよう。
話題変って、ジュディス・バトラーの『触発する言葉』が岩波書店から発売。セクシュアリティ差別を考える上で欠かせない一冊となることだろう。
東浩紀は、ゲイをオタクから排除したが、ポストモダンそれ自体はオタクの専売ではない。
というわけで、ゲイ向けエロゲー『Cox-Bax(コックスバックス』。
主人公のキャラがハッテン場で繰り広げるラヴ・アフェア。大きな物語(ゲイのアイデンティティとか)よりも、ボディ・ビルダーや元自衛官、水泳選手、はては私立探偵といった萌えキャラでデータベース消費=ハッテンを楽しみたい。そして「実際のハッテン場」に行けない女性や異性愛男性もこのゲームで「ハッテン(場)」を体験してみよう。
話題変って、ジュディス・バトラーの『触発する言葉』が岩波書店から発売。セクシュアリティ差別を考える上で欠かせない一冊となることだろう。
火曜日, 5月 04, 2004
ジョン・ケリー、Gay.com へメッセージ「投稿」
[ジョン・ケリー、Gay.com へメッセージ「投稿」]
アメリカ大統領選候補者ジョン・ケリー氏(民主党)が、ゲイ・コミュニティに向けて、応援メッセージを「投稿」した。
Taking pride in equal rights Gay.com
この「投稿」の中でケリー氏は、まず「Pride 2004」を賞賛する。アメリカは多様な価値観を受け入れ、すべてのアメリカ人は平等でなければならない、と。だから自分がゲイ・コミュニティにおける「権利獲得」への闘争に参加できることを誇りに思う(pride)と述べる。
そしてブッシュ政権の政策を非難し、ゲイ・コミュニティに向けて以下の「公約」を記す。
●同性結婚を禁じる憲法改正に反対する。
●平等の権利を有すシビル・ユニオンの必要性(遺産相続、医療保険、ソーシャル・セキュリティ、年金などの平等/権利)
●就業差別撤廃
●ヘイト・クライム撲滅
●軍隊における差別(policy of "don't ask, don't tell." )の終結
これらはすべて「法の下による平等」に関わること、すなわちこれらの問題に立ち向かうことこそ(アメリカの)「正義」である、とケリー氏は主張する。
そして、だからこそ、「あなたたち」(ゲイ)のヘルプが「私」(ケリー)に必要なのだ、「私たちと一緒に行動しよう」とケリー氏はこのメッセージをまとめる。
アメリカ大統領選候補者ジョン・ケリー氏(民主党)が、ゲイ・コミュニティに向けて、応援メッセージを「投稿」した。
Taking pride in equal rights Gay.com
この「投稿」の中でケリー氏は、まず「Pride 2004」を賞賛する。アメリカは多様な価値観を受け入れ、すべてのアメリカ人は平等でなければならない、と。だから自分がゲイ・コミュニティにおける「権利獲得」への闘争に参加できることを誇りに思う(pride)と述べる。
そしてブッシュ政権の政策を非難し、ゲイ・コミュニティに向けて以下の「公約」を記す。
●同性結婚を禁じる憲法改正に反対する。
●平等の権利を有すシビル・ユニオンの必要性(遺産相続、医療保険、ソーシャル・セキュリティ、年金などの平等/権利)
●就業差別撤廃
●ヘイト・クライム撲滅
●軍隊における差別(policy of "don't ask, don't tell." )の終結
これらはすべて「法の下による平等」に関わること、すなわちこれらの問題に立ち向かうことこそ(アメリカの)「正義」である、とケリー氏は主張する。
そして、だからこそ、「あなたたち」(ゲイ)のヘルプが「私」(ケリー)に必要なのだ、「私たちと一緒に行動しよう」とケリー氏はこのメッセージをまとめる。
[反ゲイ活動家の息子、カミングアウト]
妊娠中絶や同性愛結婚に反対し、抗議運動を繰り広げている有名な活動家ランダル・テリー氏の息子ジャミエル・テリー氏(24)が、ゲイ雑誌OUTにおいて、自分がゲイであることをカミング・アウトし、アンチ・ゲイ活動家の息子としての心境を告白した。
A Rising Son [OUT.com]
OUT.com に掲載している記事は、当雑誌のパイロット版で、ほんのさわりしか載っていないのだが、「もし息子がゲイではなかったら」、その父息子関係はとても理想的なものであることが窺える。
例えば、カミングアウトする前の息子が、父親に「同性愛者が(宗教的な)罪=sinを負っているからといって、キリスト教徒として、その人たちを侮蔑すべきではない」と言うと、父親は息子の意見の「正しさ(Right)」を認め謝罪したという。
雑誌の当該記事は読んでいないのだが、多分、厳格なキリスト教徒で反ゲイ活動家の息子としての重圧、そして父親への(反ゲイ活動をやめるよう)「呼びかけ」が語られているのだと思う。
問題はそれから。ランダル・テリー氏はかなり有名な活動家だったらしく、その息子が公式の場(雑誌)でゲイであることを公言したことは、かなりのスキャンダルだったようだ。しかもジャミエル氏はCNNにも出演して心情を「告白」したようだ。
そして、父親ランダル・テリー氏もその息子に「応答」すべくインタビューに応えている。
Operation Rescue founder Randall Terry talks about his gay son [beliefnet.com]
この父親のインタビュー、タイトルを見たときに「息子は私の家族に大きな哀しみをもたらした」と書いてあったので、この(わからずやの)父親は息子を「勘当」したのだろう、と思っていたのだが、読後はちょっと違う。
たしかにわからずやの父親なのだが、それはもう宗教(あるいは観念)の違いというものが歴然と立ちはだかっている、というものだ。
この父親は、自分の息子が同性愛であることを知ったときに、親はどういう立場をとるのか、という3つの態度を示す。
1.ゲイであること、そのライフスタイルを自然なものとして受け入れる。
2.拒絶し、(親子の)関係を断つ。
3.子供を愛することは変わりはないが、ゲイであることは問題だとし「本当/正しい」のことを教える。
この父親はどうやら3の立場のようで、息子を愛しているからこそ、同性愛という宗教的な罪=Sinに反対している、というロジックを取る。
彼によると、ゲイ男性は自殺や病気、アルコール中毒、ドラッグ中毒によって、または暴力によって(殺され)早死にする……だから同性愛をやめるべきだ、と説く。そして同性愛者の自殺の多さは彼らが「罪の意識」を持っているからだと言う。
もちろん、この見解に異議を申し立てることは容易だ。というより、この同性愛者の「早死に」は「事実」である。しかしそれは、同性愛者を取り巻く環境によって引き起こされるものだ。「罪の意識」を持つのは何故か、それは「罪の意識」を背負わされるからだ。アルコールやドラッグに溺れるのは何故か、それは「ストレス」にさらされるからだ。自殺の多さは、無論差別などによる「不幸な意識」によってだ。そしてヘイト・クライムの犠牲。
しかしこの父親の言うことは、だからこそ、息子が「同性愛をやめることが(すべての)救いになる」のだと説く。これは、ある意味、まったく正しいと思う。つまり「マイノリティ/弱者(のままでは)」は絶対に幸福になれないという「リアリティ」に基づいているからだ。
この父親の発言には反発を感じるが、しかし傾聴に値すると思う。
妊娠中絶や同性愛結婚に反対し、抗議運動を繰り広げている有名な活動家ランダル・テリー氏の息子ジャミエル・テリー氏(24)が、ゲイ雑誌OUTにおいて、自分がゲイであることをカミング・アウトし、アンチ・ゲイ活動家の息子としての心境を告白した。
A Rising Son [OUT.com]
OUT.com に掲載している記事は、当雑誌のパイロット版で、ほんのさわりしか載っていないのだが、「もし息子がゲイではなかったら」、その父息子関係はとても理想的なものであることが窺える。
例えば、カミングアウトする前の息子が、父親に「同性愛者が(宗教的な)罪=sinを負っているからといって、キリスト教徒として、その人たちを侮蔑すべきではない」と言うと、父親は息子の意見の「正しさ(Right)」を認め謝罪したという。
雑誌の当該記事は読んでいないのだが、多分、厳格なキリスト教徒で反ゲイ活動家の息子としての重圧、そして父親への(反ゲイ活動をやめるよう)「呼びかけ」が語られているのだと思う。
問題はそれから。ランダル・テリー氏はかなり有名な活動家だったらしく、その息子が公式の場(雑誌)でゲイであることを公言したことは、かなりのスキャンダルだったようだ。しかもジャミエル氏はCNNにも出演して心情を「告白」したようだ。
そして、父親ランダル・テリー氏もその息子に「応答」すべくインタビューに応えている。
Operation Rescue founder Randall Terry talks about his gay son [beliefnet.com]
この父親のインタビュー、タイトルを見たときに「息子は私の家族に大きな哀しみをもたらした」と書いてあったので、この(わからずやの)父親は息子を「勘当」したのだろう、と思っていたのだが、読後はちょっと違う。
たしかにわからずやの父親なのだが、それはもう宗教(あるいは観念)の違いというものが歴然と立ちはだかっている、というものだ。
この父親は、自分の息子が同性愛であることを知ったときに、親はどういう立場をとるのか、という3つの態度を示す。
1.ゲイであること、そのライフスタイルを自然なものとして受け入れる。
2.拒絶し、(親子の)関係を断つ。
3.子供を愛することは変わりはないが、ゲイであることは問題だとし「本当/正しい」のことを教える。
この父親はどうやら3の立場のようで、息子を愛しているからこそ、同性愛という宗教的な罪=Sinに反対している、というロジックを取る。
彼によると、ゲイ男性は自殺や病気、アルコール中毒、ドラッグ中毒によって、または暴力によって(殺され)早死にする……だから同性愛をやめるべきだ、と説く。そして同性愛者の自殺の多さは彼らが「罪の意識」を持っているからだと言う。
もちろん、この見解に異議を申し立てることは容易だ。というより、この同性愛者の「早死に」は「事実」である。しかしそれは、同性愛者を取り巻く環境によって引き起こされるものだ。「罪の意識」を持つのは何故か、それは「罪の意識」を背負わされるからだ。アルコールやドラッグに溺れるのは何故か、それは「ストレス」にさらされるからだ。自殺の多さは、無論差別などによる「不幸な意識」によってだ。そしてヘイト・クライムの犠牲。
しかしこの父親の言うことは、だからこそ、息子が「同性愛をやめることが(すべての)救いになる」のだと説く。これは、ある意味、まったく正しいと思う。つまり「マイノリティ/弱者(のままでは)」は絶対に幸福になれないという「リアリティ」に基づいているからだ。
この父親の発言には反発を感じるが、しかし傾聴に値すると思う。
月曜日, 5月 03, 2004
[モシュレス ピアノ協奏曲第3番]
イヴァン・クランスキー(ピアノ)
イヴァン・パジーク指揮、ドヴァルザーク室内管弦楽団
Supraphon 1986
イグナツ・モシュレスと言えば、『24の練習曲』の作曲家として、ピアノを習っていた人には有名、それ以外の人には無名、という存在か。ちなにみ僕はツェルニーの後はモシュコフスキーの方だったので、モシュレスはやってない。
で、このモシュレスのピアノ協奏曲。ひさしぶりに聴いて、なかなかの曲だった。長いオーケストラの前奏の後、華麗にピアノが入るところはショパンの1番のようであるが、形式はもっと「杓子定規」的で展開も端整。感傷的なメロディーが美しく印象的だが、決してドロドロの暗さを帯びず、やはりあくまでも端整。フィナーレは快活なノリでソロも聴き栄えがする。爽快な曲だ。
イヴァン・クランスキー(ピアノ)
イヴァン・パジーク指揮、ドヴァルザーク室内管弦楽団
Supraphon 1986
イグナツ・モシュレスと言えば、『24の練習曲』の作曲家として、ピアノを習っていた人には有名、それ以外の人には無名、という存在か。ちなにみ僕はツェルニーの後はモシュコフスキーの方だったので、モシュレスはやってない。
で、このモシュレスのピアノ協奏曲。ひさしぶりに聴いて、なかなかの曲だった。長いオーケストラの前奏の後、華麗にピアノが入るところはショパンの1番のようであるが、形式はもっと「杓子定規」的で展開も端整。感傷的なメロディーが美しく印象的だが、決してドロドロの暗さを帯びず、やはりあくまでも端整。フィナーレは快活なノリでソロも聴き栄えがする。爽快な曲だ。
日曜日, 5月 02, 2004
[ゲイ・ゲームズ・イン・シカゴ]
今年はアテネ・オリンピックの年だが、4年に一度のオリンピックと同じく、ゲイのためのオリンピック Gay Games も4年に一度。
で、次回2006年にシカゴで開催されるゲイ・ゲームズのロゴがお披露目された。
Chicago Unveils New Gay Games® VII Logo
シカゴ・ゲイ・ゲームズのロゴ
なかなかキュートでユーモラス、楽しいイメージだ。でも、このロゴにはちゃんと意味があって、上にある「赤い4つの星」はシカゴの市旗から取られてもの。これはシカゴの歴史に基づいている。そして下にある「波」はシカゴのシンボルともいうべき湖を表している。
また、このロゴの「ネーミング」を国際的に募集中とのことだ。応募してみようかな。
今年はアテネ・オリンピックの年だが、4年に一度のオリンピックと同じく、ゲイのためのオリンピック Gay Games も4年に一度。
で、次回2006年にシカゴで開催されるゲイ・ゲームズのロゴがお披露目された。
Chicago Unveils New Gay Games® VII Logo
シカゴ・ゲイ・ゲームズのロゴ
なかなかキュートでユーモラス、楽しいイメージだ。でも、このロゴにはちゃんと意味があって、上にある「赤い4つの星」はシカゴの市旗から取られてもの。これはシカゴの歴史に基づいている。そして下にある「波」はシカゴのシンボルともいうべき湖を表している。
また、このロゴの「ネーミング」を国際的に募集中とのことだ。応募してみようかな。
土曜日, 5月 01, 2004
[TASHEN DIARY]
バーゲンでタッシェン社の手帳/カレンダーを手に入れた。もちろん写真がめあて。だから輸入盤でもいいや、と実用的な面は度外視して購入。けれでも、ちゃんと日本版<としても>使えるじゃない、これ。
例えば、日曜日の標記。
「Sunday Sonntag Dimanche Domingo Domenica Domingo Zondog 日」
とあり、英、独、仏、西……日の標記がちゃんとある。しかも 4/29 は”(J) Greenery Day"、5/3は”(J) Constitution Day”、5/5は”(J) Children' Day”と日本の「祝日」がきちんと書かれている。同じように他の国々の「パブリック・ホリデイ」も書かれているのは言うまでもない。
使えるな、この手帳。
ところで僕が買った手帳は、"Exotic Men" シリーズで、これは写真家 Gian Paolo Barbieri によるセクシーな男性ヌードをあしらったもの。
パブリックな場ではちょっと開きづらい/使いづらいシロモノだ。
バーゲンでタッシェン社の手帳/カレンダーを手に入れた。もちろん写真がめあて。だから輸入盤でもいいや、と実用的な面は度外視して購入。けれでも、ちゃんと日本版<としても>使えるじゃない、これ。
例えば、日曜日の標記。
「Sunday Sonntag Dimanche Domingo Domenica Domingo Zondog 日」
とあり、英、独、仏、西……日の標記がちゃんとある。しかも 4/29 は”(J) Greenery Day"、5/3は”(J) Constitution Day”、5/5は”(J) Children' Day”と日本の「祝日」がきちんと書かれている。同じように他の国々の「パブリック・ホリデイ」も書かれているのは言うまでもない。
使えるな、この手帳。
ところで僕が買った手帳は、"Exotic Men" シリーズで、これは写真家 Gian Paolo Barbieri によるセクシーな男性ヌードをあしらったもの。
パブリックな場ではちょっと開きづらい/使いづらいシロモノだ。
水曜日, 4月 21, 2004
[隠喩としての自己責任]
あまりテレビとか見ていないので(しかもここのところ忙しくて)、「自己責任」という言葉が「流行っている」というということはネットでの印象だ。興味深いのは、「自己責任」について、そこに、いろいろな「喩え」が登場すること。例えば「冬山登山」とか。
しかし、こういう「場面」で、勝手に引き合いに出され、しかも「迷惑のカテゴリー」として言及された「冬山登山愛好家」は、さぞかし「場が悪い」思いをしているだろう。今度の冬登山を、彼らは諦めるかもしれない──周りの圧力というよりも、<自ら>律して。
それと、この「自己責任論」の切っ掛けとなった人質事件について、その評価・判断をめぐって「左翼」と「右翼」という二項対立によって、議論がされている場合が多いが、左翼/右翼(またはリベラル/保守)以外の二項対立はどうなんだろう。例えば、ジェンダー的には。
というのも、「やおい」の差別性に抗するために、アンドレア・ドウォーキンを読んでいたところ、もし、人質事件の「隠喩」が「冬山登山」ではなくて、「デートレイプ」だったらどうなのか、と思ったからだ。
もちろんカミール・パーリアのように女性でもデートレイプに対して、「女性の責任」を明確にする人もいる(そして「やおい」には「レイプされてハッピーエンド」というイデオロギーが存在する)。しかしデートレイプに関して、「女性の責任」を追求するのは、圧倒的に男性(のジェンダー)だろう……。
……というふうに、「隠喩」次第によって、議論がズレてしまう気がする。
あまりテレビとか見ていないので(しかもここのところ忙しくて)、「自己責任」という言葉が「流行っている」というということはネットでの印象だ。興味深いのは、「自己責任」について、そこに、いろいろな「喩え」が登場すること。例えば「冬山登山」とか。
しかし、こういう「場面」で、勝手に引き合いに出され、しかも「迷惑のカテゴリー」として言及された「冬山登山愛好家」は、さぞかし「場が悪い」思いをしているだろう。今度の冬登山を、彼らは諦めるかもしれない──周りの圧力というよりも、<自ら>律して。
それと、この「自己責任論」の切っ掛けとなった人質事件について、その評価・判断をめぐって「左翼」と「右翼」という二項対立によって、議論がされている場合が多いが、左翼/右翼(またはリベラル/保守)以外の二項対立はどうなんだろう。例えば、ジェンダー的には。
というのも、「やおい」の差別性に抗するために、アンドレア・ドウォーキンを読んでいたところ、もし、人質事件の「隠喩」が「冬山登山」ではなくて、「デートレイプ」だったらどうなのか、と思ったからだ。
もちろんカミール・パーリアのように女性でもデートレイプに対して、「女性の責任」を明確にする人もいる(そして「やおい」には「レイプされてハッピーエンド」というイデオロギーが存在する)。しかしデートレイプに関して、「女性の責任」を追求するのは、圧倒的に男性(のジェンダー)だろう……。
……というふうに、「隠喩」次第によって、議論がズレてしまう気がする。
火曜日, 4月 20, 2004
[サパテロ首相、同性結婚を支持]
スペイン軍のイラク早期撤退を命じたサパテロ首相……というのは、日本のどの新聞にも書かれているが、このスペインの新首相が「同性結婚」支持を表明したことは、きちんと報道されているのだろうか。
Spain's leader pledges marriage equality [Gay.com]
記事によると、サパテロ首相は、選挙後初めての国会で、同性カップルにも異性愛カップルと同等の法的権利を与えると表明した。
”我々は、平等の権利──(同性愛者の)結婚の権利を認めよう。そのことによって、労働の権利、相続、ソーシャル・セキュリティの保護が実現する。今こそ、スペインにおいて、セクシュアリティによる差別を撤廃する時期だ”
ただこの記事、同性結婚支持に対しては、無論、賞賛しているのだけれども、サパテロ首相がイラクからスペイン軍を撤退させることについては「ナイーブ」だと疑問を呈している感じだ(正確には「ナイーブ」だと疑問視されているようだ、と書いている)。やはり Gay.com といえども「アメリカのメディア」なのだろうか。
スペイン軍のイラク早期撤退を命じたサパテロ首相……というのは、日本のどの新聞にも書かれているが、このスペインの新首相が「同性結婚」支持を表明したことは、きちんと報道されているのだろうか。
Spain's leader pledges marriage equality [Gay.com]
記事によると、サパテロ首相は、選挙後初めての国会で、同性カップルにも異性愛カップルと同等の法的権利を与えると表明した。
”我々は、平等の権利──(同性愛者の)結婚の権利を認めよう。そのことによって、労働の権利、相続、ソーシャル・セキュリティの保護が実現する。今こそ、スペインにおいて、セクシュアリティによる差別を撤廃する時期だ”
ただこの記事、同性結婚支持に対しては、無論、賞賛しているのだけれども、サパテロ首相がイラクからスペイン軍を撤退させることについては「ナイーブ」だと疑問を呈している感じだ(正確には「ナイーブ」だと疑問視されているようだ、と書いている)。やはり Gay.com といえども「アメリカのメディア」なのだろうか。
土曜日, 4月 17, 2004
[受け攻め度チェック、徹底して]
やってやろうじゃないか、これ。
で、結果。
[総評] 不愉快な言葉や差別的な「言説」がないので、まず、良しとしよう。
[性格] 「徹底」という言葉は好きだ。
[夜の性格] 「否認」はしない。概ね首肯できる。
[前世] 「外専」の「原因」はこれか! フロイトより納得だ。
やってやろうじゃないか、これ。
で、結果。
● 強気受けの貴方は
★性格★
気さくで明るく、いるだけで周りを楽しくさせる人です。
男性なら、グループの中心となって盛り上げるタイプ。
女性なら、「学園のアイドル」的存在となるでしょう。
貴方の粘り強さには定評があり、誰もが貴方に一目置いてマス。
何事も中途半端を嫌い、遊びや趣味でも徹底してやらないと気が済まないトコロもあるので「おたく」と呼ばれることも…。
★夜の性格★
他人に屈するコトを嫌い、相手を見下した雰囲気があります。
それが相手を興奮させる材料になっているので、無理やりヤラれるコトも。
屈辱的なコトをすごく感じてしまう体質であることも、負けず嫌いなところも相手は見抜いてます。
素直にならないとプレイは激しさを増すばかりですよ。
● hさんの前世は、クロマニョン人です!
[総評] 不愉快な言葉や差別的な「言説」がないので、まず、良しとしよう。
[性格] 「徹底」という言葉は好きだ。
[夜の性格] 「否認」はしない。概ね首肯できる。
[前世] 「外専」の「原因」はこれか! フロイトより納得だ。
金曜日, 4月 16, 2004
土曜日, 4月 03, 2004
[河童化するポストモダン]
Guide氏へ。
さて、そろそろ「降りる権利」を発動したいと思う。なぜならば、僕の指摘した「問題」をあなた自身が証明してくれたからだ。
今回の
・(仮説X): ある一つの性的嗜好の人間の持つ集団の傾向を、他の性的嗜好者集団に対して一般化することはできない
ということ証明は、そのまま、あなたの発言「ゲイだってそうですよね・・・…」への僕の異議申立ての理由になっているからだ。
あなたを含めた「オタク言説」では、不必要に不適切に同性愛が言及され、とくに「やおい論」においては(自覚的なのか、無自覚的なのかわからないが)ゲイを貶める言説が頻出しているのを目にする。そのことは絶対に看過できないし、今後も「問題化」していくことに変りはない。あなたが、歪曲され偏見に満ちた「オタク像」に反発しているのと同様に、僕も侮蔑的に、そして都合の良い「代補」として言及される「ゲイ・イメージ」には到底我慢できない。
今回あなたとの議論において、自分でもたしかにオタクに対して偏見があったことは認める──というより気付いたというべきか。それは「児童ポルノ」(前後の関係上、悪いがこの言葉を使わせてもらう)に関して、そちらを始めいくつかのサイトを見た結果、やはりこの法改正は問題がありそうだと思ったからだ。ただし僕はあくまでも「言論の自由」という観点に重きを置きたいが。
ただ、あなたの主張する「ロリオタ」と「ペドフィリア」のニ分割については、その論理の明晰さは認めるが、納得しているわけではない。どこか騙されているような気がしないでもない。もっともそれは僕が「二分法」の思考が嫌いなことと、さらに「精神分析」はもっと嫌いだ(というより信用していない)という理由もあるだろう。
そうそう。相手を挑発するような態度を取るのはディベートの王道であると、僕は了解している。ただ「偉い人」斎藤環を証人にした裁判が「負けた」のは、「論理」がまずかったからだけではないだろう。「論理」を過信しすぎると「ジャッジ」の「心証」を悪くすることも、多分にあると思う。
Guide氏へ。
さて、そろそろ「降りる権利」を発動したいと思う。なぜならば、僕の指摘した「問題」をあなた自身が証明してくれたからだ。
今回の
・(仮説X): ある一つの性的嗜好の人間の持つ集団の傾向を、他の性的嗜好者集団に対して一般化することはできない
ということ証明は、そのまま、あなたの発言「ゲイだってそうですよね・・・…」への僕の異議申立ての理由になっているからだ。
あなたを含めた「オタク言説」では、不必要に不適切に同性愛が言及され、とくに「やおい論」においては(自覚的なのか、無自覚的なのかわからないが)ゲイを貶める言説が頻出しているのを目にする。そのことは絶対に看過できないし、今後も「問題化」していくことに変りはない。あなたが、歪曲され偏見に満ちた「オタク像」に反発しているのと同様に、僕も侮蔑的に、そして都合の良い「代補」として言及される「ゲイ・イメージ」には到底我慢できない。
今回あなたとの議論において、自分でもたしかにオタクに対して偏見があったことは認める──というより気付いたというべきか。それは「児童ポルノ」(前後の関係上、悪いがこの言葉を使わせてもらう)に関して、そちらを始めいくつかのサイトを見た結果、やはりこの法改正は問題がありそうだと思ったからだ。ただし僕はあくまでも「言論の自由」という観点に重きを置きたいが。
ただ、あなたの主張する「ロリオタ」と「ペドフィリア」のニ分割については、その論理の明晰さは認めるが、納得しているわけではない。どこか騙されているような気がしないでもない。もっともそれは僕が「二分法」の思考が嫌いなことと、さらに「精神分析」はもっと嫌いだ(というより信用していない)という理由もあるだろう。
そうそう。相手を挑発するような態度を取るのはディベートの王道であると、僕は了解している。ただ「偉い人」斎藤環を証人にした裁判が「負けた」のは、「論理」がまずかったからだけではないだろう。「論理」を過信しすぎると「ジャッジ」の「心証」を悪くすることも、多分にあると思う。
金曜日, 4月 02, 2004
[パッシングとチェスタトン]
「パッシング」とは、「偽装」して社会の受け入れを図ること。例えば、昔(そして今も)、ゲイが「異性愛者を装う」ことで、社会的に不利な立場から逃れることだ。
そしてあるオタク論者の発言「架空世界に耽溺すること自体は罪ではないし、現実の女の子に興味がないならむしろ安全。現実の女の子に手を出すのが罪なんだ」
どうも納得がいかないのは、「ロリコン(ロリオタ)」と「ペドフィリア」の<間>に「現実の女の子」に手を出すか、出さないか、という「綺麗な二分法」があるのに対し、
では、
<成人の女性>を対象とした「架空世界」で遊び、かつ、「現実の成人女性に興味がない」男性たちのことは、何と「名指し」されているのだろうか。両者に<亀裂>はあるのか?
ゲイでも同様で、<架空のマッチョ>で遊び、かつ、「現実のマッチョに興味がない」ゲイと、実際に現実のマッチョと恋愛をするゲイは、「明確に区別」されているだろうか。
ということだ。
多分、そういう人たちは、あまりにも少ないから、「名指し」されないのだろう。
いや、ゲイの場合は、違うかもしれない。それは社会的に同性愛に対する「禁忌」あった場合、多くのゲイは、身を守るために「パッシング」してきた。それは、「イメージで遊ぶゲイ」と「現実に行動をするゲイ」という「二つの人種」が存在している、というわけでは決してない。社会的な「抑圧」によって、自己防衛の手段として「パッシング」してきたのだ。その抑圧は強力で、アメリカ共和党の弁護士ロイ・コーンのように「男とファックするヘテロ」という「自己規定」を行った人物もいる。
しかし、客観的に見れば、ロイ・コーンは、あきらかにゲイであり、「男とファックするヘテロ」は「倒錯的なレトリック」でしかない。
レトリック……。
たしか、チェスタトンだったか。木の葉を隠すのは、森の中へ、そして、死体を隠すのは、戦場へ。
では、「ペドフィリア」を隠すのは、どうすればいいのだろう。何に偽装=「パッシング」すれば良いのだろう。
「パッシング」とは、「偽装」して社会の受け入れを図ること。例えば、昔(そして今も)、ゲイが「異性愛者を装う」ことで、社会的に不利な立場から逃れることだ。
そしてあるオタク論者の発言「架空世界に耽溺すること自体は罪ではないし、現実の女の子に興味がないならむしろ安全。現実の女の子に手を出すのが罪なんだ」
どうも納得がいかないのは、「ロリコン(ロリオタ)」と「ペドフィリア」の<間>に「現実の女の子」に手を出すか、出さないか、という「綺麗な二分法」があるのに対し、
では、
<成人の女性>を対象とした「架空世界」で遊び、かつ、「現実の成人女性に興味がない」男性たちのことは、何と「名指し」されているのだろうか。両者に<亀裂>はあるのか?
ゲイでも同様で、<架空のマッチョ>で遊び、かつ、「現実のマッチョに興味がない」ゲイと、実際に現実のマッチョと恋愛をするゲイは、「明確に区別」されているだろうか。
ということだ。
多分、そういう人たちは、あまりにも少ないから、「名指し」されないのだろう。
いや、ゲイの場合は、違うかもしれない。それは社会的に同性愛に対する「禁忌」あった場合、多くのゲイは、身を守るために「パッシング」してきた。それは、「イメージで遊ぶゲイ」と「現実に行動をするゲイ」という「二つの人種」が存在している、というわけでは決してない。社会的な「抑圧」によって、自己防衛の手段として「パッシング」してきたのだ。その抑圧は強力で、アメリカ共和党の弁護士ロイ・コーンのように「男とファックするヘテロ」という「自己規定」を行った人物もいる。
しかし、客観的に見れば、ロイ・コーンは、あきらかにゲイであり、「男とファックするヘテロ」は「倒錯的なレトリック」でしかない。
レトリック……。
たしか、チェスタトンだったか。木の葉を隠すのは、森の中へ、そして、死体を隠すのは、戦場へ。
では、「ペドフィリア」を隠すのは、どうすればいいのだろう。何に偽装=「パッシング」すれば良いのだろう。
木曜日, 4月 01, 2004
[児童ポルノとホラー映画の差異]
両者が犯罪を誘発するとして俎上に挙がった場合、ホラー映画愛好者は、「児童ポルノを見たからといって、幼女に対して性犯罪を犯すとはかぎらない」という、<対抗言説>を取るだろうか?
しかしオタクは、「ホラー映画愛好者が殺人を犯すとはかぎらない(または<実際の>殺人愛好者だろうか)」という<言い訳>をする。この「差」は、いったい、何なんだろう。
そもそも、「児童ポルノ」と「ホラー映画」は、「並列」させるべきものなのだろうか?
できないと思う。
「ホラー映画」は、たしかに、<殺人を犯す側>に焦点を移し、現実社会では実行できない「殺人」を追体験する「快楽」を得ることは、可能だ。しかし、それだけではないだろう。何より「恐怖」を味わうためには<被害者>になることも必要だ(無論、第三者として、お気軽に楽しむのが一般的であろうが)。そういった意味で、「ホラー映画」は多義的な「追体験」ができる。
しかし、「児童ポルノ」はどうであろう。言うまでもなく、「加害者」としての「追体験」をするのは「成人」だ。「被害者」は「幼女」だ。
さらに両者の「差」はこれだけではないと思う。問題は、「本能」に訴えるかどうかだ。
「殺人本能」というのは聞いたことがない。「闘争本能」の結果、殺害に至ることはあるだろう。動物だって、生存競争において(餌を得るために)、他の動物を殺すことはあるが、純粋に「殺害」を個体に命令する「本能」はないだろう。
しかし性(セックス)は「本能」である。「刺激」の度合い、その意味合いは異なるはずだ。
この「差」は強調しておきたい。
したがって、「児童ポルノ(それが、二次元だろうと三次元だろうと)」と「ホラー映画」は「並列」させるべきではない。
両者が犯罪を誘発するとして俎上に挙がった場合、ホラー映画愛好者は、「児童ポルノを見たからといって、幼女に対して性犯罪を犯すとはかぎらない」という、<対抗言説>を取るだろうか?
しかしオタクは、「ホラー映画愛好者が殺人を犯すとはかぎらない(または<実際の>殺人愛好者だろうか)」という<言い訳>をする。この「差」は、いったい、何なんだろう。
そもそも、「児童ポルノ」と「ホラー映画」は、「並列」させるべきものなのだろうか?
できないと思う。
「ホラー映画」は、たしかに、<殺人を犯す側>に焦点を移し、現実社会では実行できない「殺人」を追体験する「快楽」を得ることは、可能だ。しかし、それだけではないだろう。何より「恐怖」を味わうためには<被害者>になることも必要だ(無論、第三者として、お気軽に楽しむのが一般的であろうが)。そういった意味で、「ホラー映画」は多義的な「追体験」ができる。
しかし、「児童ポルノ」はどうであろう。言うまでもなく、「加害者」としての「追体験」をするのは「成人」だ。「被害者」は「幼女」だ。
さらに両者の「差」はこれだけではないと思う。問題は、「本能」に訴えるかどうかだ。
「殺人本能」というのは聞いたことがない。「闘争本能」の結果、殺害に至ることはあるだろう。動物だって、生存競争において(餌を得るために)、他の動物を殺すことはあるが、純粋に「殺害」を個体に命令する「本能」はないだろう。
しかし性(セックス)は「本能」である。「刺激」の度合い、その意味合いは異なるはずだ。
この「差」は強調しておきたい。
したがって、「児童ポルノ(それが、二次元だろうと三次元だろうと)」と「ホラー映画」は「並列」させるべきではない。
水曜日, 3月 31, 2004
[やじうまGUIDEへ]
読んでみたが、やはり違和感が残る。どうして「正しいモデル」と「間違ったモデル」があり、なぜ一方が正しいと言えるのか、だ。
そして、どうして、今回の高崎による(オタクによるとされる)幼女殺害事件を論じるのに、ゲイをはじめ様々なセクシュアリティを持つ「マイノリティ」が総動員されるか、だ。当然、僕がそのことに異議を呈したことに、「日本語を勉強しろ」などという難癖をつけ、今だ、オタクの定義だとか、あなたも「オタク」だなどという対応しか受けていない。却って「オタク差別」などと言われる始末。
そもそも、この高崎の事件をマスコミが大々的に報道したのは、「マイノリティ」をスケープゴートにするためだったのか。違うと思う。あまりにも残虐で異様な犯罪だったからだ。
残虐なレイプ犯罪が起こり、犯人が「レイプビデオ」を大量に持っていたら、社会(マスコミ)は、そのことを問題にする。
残虐な猟奇殺人が起こり、犯人が「猟奇ホラービデオ」の熱心なファンだったら、社会はそのことを問題にする。
それは、ある程度仕方のないことで、もっと言えば、「社会」がそういった残虐な犯罪に対し、そのやり方はどうであれ、「防衛する能力」を今だ有している、ということになる。
そして今回の幼女殺害事件も、犯人が幼女ポルノを大量に持っていた、ということにつきる。だから社会(マスコミ)は、児童ポルノを俎上に挙げ、犯人の「オタク的行動」を指弾した。
しかし、僕が「異議申し立て」を行っているのは、児童ポルノでも「オタクそのもの」ではない。問題は、児童ポルノやオタクを擁護する「言説」において、ゲイやその他のセクシュアルマイノリティが「動員」される「必然性」だ。
残虐なレイプ犯の登場によって、「レイプもの」は指弾されるだろう。しかしその「愛好者」は、「レイプもの」を擁護する「言説」において、自分たちを「マイノリティ」とし、ゲイその他のセクシュアルマイノリティを引き合いに出し、一緒くたに議論を展開するだろうか? 「ゲイだってそうですよね、男性が男性を<実際に>レイプしなければ、かまわない」というふうに。
しかし、児童ポルノ愛好者でオタクは、そういった議論を行う。そのことに、引き合いに出されたゲイである僕は強い違和感を感じた。「少女の裸体」を見る権利を「守るため」に、なぜ、「ゲイであることはかまわない」などと「判断」「評価」の<対象>とされ、ここぞとばかり「マイノリティ」が強調されるのか。
もし、「クラシック音楽オタク」や「アートオタク」が「オタク」に含まれるなら、オタクは、すでにして、<性的>な「マイノリティ」ではない。
よって、「セクシュアル・マイノリティ」を引き合いに出し、児童ポルノ愛好者である「オタク」を擁護すべきではない。「マイノリティ」を<利用>するな、と言いたい。それは、端的に、卑怯であると思う。
読んでみたが、やはり違和感が残る。どうして「正しいモデル」と「間違ったモデル」があり、なぜ一方が正しいと言えるのか、だ。
そして、どうして、今回の高崎による(オタクによるとされる)幼女殺害事件を論じるのに、ゲイをはじめ様々なセクシュアリティを持つ「マイノリティ」が総動員されるか、だ。当然、僕がそのことに異議を呈したことに、「日本語を勉強しろ」などという難癖をつけ、今だ、オタクの定義だとか、あなたも「オタク」だなどという対応しか受けていない。却って「オタク差別」などと言われる始末。
そもそも、この高崎の事件をマスコミが大々的に報道したのは、「マイノリティ」をスケープゴートにするためだったのか。違うと思う。あまりにも残虐で異様な犯罪だったからだ。
残虐なレイプ犯罪が起こり、犯人が「レイプビデオ」を大量に持っていたら、社会(マスコミ)は、そのことを問題にする。
残虐な猟奇殺人が起こり、犯人が「猟奇ホラービデオ」の熱心なファンだったら、社会はそのことを問題にする。
それは、ある程度仕方のないことで、もっと言えば、「社会」がそういった残虐な犯罪に対し、そのやり方はどうであれ、「防衛する能力」を今だ有している、ということになる。
そして今回の幼女殺害事件も、犯人が幼女ポルノを大量に持っていた、ということにつきる。だから社会(マスコミ)は、児童ポルノを俎上に挙げ、犯人の「オタク的行動」を指弾した。
しかし、僕が「異議申し立て」を行っているのは、児童ポルノでも「オタクそのもの」ではない。問題は、児童ポルノやオタクを擁護する「言説」において、ゲイやその他のセクシュアルマイノリティが「動員」される「必然性」だ。
残虐なレイプ犯の登場によって、「レイプもの」は指弾されるだろう。しかしその「愛好者」は、「レイプもの」を擁護する「言説」において、自分たちを「マイノリティ」とし、ゲイその他のセクシュアルマイノリティを引き合いに出し、一緒くたに議論を展開するだろうか? 「ゲイだってそうですよね、男性が男性を<実際に>レイプしなければ、かまわない」というふうに。
しかし、児童ポルノ愛好者でオタクは、そういった議論を行う。そのことに、引き合いに出されたゲイである僕は強い違和感を感じた。「少女の裸体」を見る権利を「守るため」に、なぜ、「ゲイであることはかまわない」などと「判断」「評価」の<対象>とされ、ここぞとばかり「マイノリティ」が強調されるのか。
もし、「クラシック音楽オタク」や「アートオタク」が「オタク」に含まれるなら、オタクは、すでにして、<性的>な「マイノリティ」ではない。
よって、「セクシュアル・マイノリティ」を引き合いに出し、児童ポルノ愛好者である「オタク」を擁護すべきではない。「マイノリティ」を<利用>するな、と言いたい。それは、端的に、卑怯であると思う。
火曜日, 3月 30, 2004
[え、東浩紀ってオタクじゃないんですか?]
早速の「応答」どうもです。
それで、『動物化するポストモダン』ですが、副題が「オタクから見た日本社会」とありますが、それって「オタク」が「オタク」の視点で書いたものではないんですか? それは、こちらが聞きたいぐらいです。なぜ違うんですか?
で、「ペドフィリア」については、そうですね、確かに迂回した書き方をしてしまいました。そうですね、幼児と性的接触してしまう人のことを考えてました。
児童ポルノ法については、これから読んでみます。
早速の「応答」どうもです。
それで、『動物化するポストモダン』ですが、副題が「オタクから見た日本社会」とありますが、それって「オタク」が「オタク」の視点で書いたものではないんですか? それは、こちらが聞きたいぐらいです。なぜ違うんですか?
で、「ペドフィリア」については、そうですね、確かに迂回した書き方をしてしまいました。そうですね、幼児と性的接触してしまう人のことを考えてました。
児童ポルノ法については、これから読んでみます。
[リーヴァイスを履いて、探検しよう]
読むなと言えば、読みたくなるし、横線があれば、なおのこと<良く見える>。なかなかじゃないですか。
僕があなたのサイトを読んでいないというならば、あなたの方も僕のサイトを読んでいませんね。僕がそもそも最初に「オタク」に不信=怒りを感じたのは、東浩紀が同性愛をオタクの外部において、ペドフィリアと並列させ「倒錯」と書いたからです。(「やおい」にしても、高城響が、同性愛を「異常」と書いたからです)
『アンティゴネの手』や『人権の彼方へ』『イデオロギーとは何か』で書いた意義申し立て=主張は、「オタク(東、高城)が同性愛を<倒錯>または<異常>と、平然と書いていること」に対してです。非オタクからみると、東や高城の「見解」はじゅうぶんに「オタクの意見を代表」しているように見えますが、違うのでしょうか?
そして一番の主張は、「同性愛を<倒錯/異常>と規定した後に、オタク(やおい)は倒錯/異常では<ない>と書いている二人のロジックです。そのことは、どう思います?
特に東は「<現実の>ペドフィリア」という書き方をしています。これは、では、「<現実>では<ない>ペドフィリア」が「オタク」に相当するのではないか、と思い安っぽい書きかたで、非常に申し訳ないと思いますが、『アンティゴネの手』では、そのことを書きました。「オタク」が「(現実の)ペドフィリア」を「倒錯」と呼び「同性愛と<並列>させ、差別している」と。つまり、僕が書きたかったのは、他者を「倒錯」と読んだら、それは自分に撥ね返る、その「倒錯性」は自分に「再帰」すべきものだ、ということです。まあそこでの「児童ポルノ」のことは、成り行き上、自分自身に<正しく>「再帰」させないと、「悲劇的な運命」に見舞われる、というアンティゴネの物語を敷衍したまでです。ただ、児童ポルノ改正にデリケートになるのは「言論の自由」が問題だからなんですか?
後、どうも僕とあなたの「認識」がズレているところがあるようなので、断っておきますけど、僕が「ペドフィリア」というのは、いつでも(東浩紀が言う)<現実のペドフィリア>であって、「幼児に対する欲望を持っている<状態>の人」ではありません。「必ず実行する/かつてした人」です。そこのところを踏まえて、
「僕の偏見」(”あなた自身の偏見についても自覚的であってほしいと思います。「偏見反対」を語る人が「偏見」に凝り固まっていたのでは第三者から見て説得力はありませんよ”)
というものを諭してくれると、非常にありがたいですね。
読むなと言えば、読みたくなるし、横線があれば、なおのこと<良く見える>。なかなかじゃないですか。
僕があなたのサイトを読んでいないというならば、あなたの方も僕のサイトを読んでいませんね。僕がそもそも最初に「オタク」に不信=怒りを感じたのは、東浩紀が同性愛をオタクの外部において、ペドフィリアと並列させ「倒錯」と書いたからです。(「やおい」にしても、高城響が、同性愛を「異常」と書いたからです)
『アンティゴネの手』や『人権の彼方へ』『イデオロギーとは何か』で書いた意義申し立て=主張は、「オタク(東、高城)が同性愛を<倒錯>または<異常>と、平然と書いていること」に対してです。非オタクからみると、東や高城の「見解」はじゅうぶんに「オタクの意見を代表」しているように見えますが、違うのでしょうか?
そして一番の主張は、「同性愛を<倒錯/異常>と規定した後に、オタク(やおい)は倒錯/異常では<ない>と書いている二人のロジックです。そのことは、どう思います?
特に東は「<現実の>ペドフィリア」という書き方をしています。これは、では、「<現実>では<ない>ペドフィリア」が「オタク」に相当するのではないか、と思い安っぽい書きかたで、非常に申し訳ないと思いますが、『アンティゴネの手』では、そのことを書きました。「オタク」が「(現実の)ペドフィリア」を「倒錯」と呼び「同性愛と<並列>させ、差別している」と。つまり、僕が書きたかったのは、他者を「倒錯」と読んだら、それは自分に撥ね返る、その「倒錯性」は自分に「再帰」すべきものだ、ということです。まあそこでの「児童ポルノ」のことは、成り行き上、自分自身に<正しく>「再帰」させないと、「悲劇的な運命」に見舞われる、というアンティゴネの物語を敷衍したまでです。ただ、児童ポルノ改正にデリケートになるのは「言論の自由」が問題だからなんですか?
後、どうも僕とあなたの「認識」がズレているところがあるようなので、断っておきますけど、僕が「ペドフィリア」というのは、いつでも(東浩紀が言う)<現実のペドフィリア>であって、「幼児に対する欲望を持っている<状態>の人」ではありません。「必ず実行する/かつてした人」です。そこのところを踏まえて、
「僕の偏見」(”あなた自身の偏見についても自覚的であってほしいと思います。「偏見反対」を語る人が「偏見」に凝り固まっていたのでは第三者から見て説得力はありませんよ”)
というものを諭してくれると、非常にありがたいですね。
月曜日, 3月 29, 2004
[Gay Science]
もちろん「応答」しますよ。
そうですか? わかりませんか。 そして「悪しき教養主義」ですか、目指していたのは「楽しい教養主義」なんですが……。
じゃあ、こちらの『イデオロギーとは何か』なら、どうでしょう。
問題は
1、東浩紀が、同性愛者を「何度も何度も何度も」<倒錯者>と呼ぶこと。
2、高城響が同性愛を「異常」だと書いていること。
このことを批判していた流れで、そちらのサイトを見つけたわけです。
そして、
3、「ペドフィリア」には「異性愛のペドフィリア」と「同性愛のペドフィリア」(同様に異性愛者のSM,同性愛のSM)があるのに、異性愛の性的<嗜好(フェチ)>に対し、<同性愛(そのもの)>が「同列/並列」に扱われていること。「VS」を持ち入るならば、異性愛VS同性愛、異性愛のペドフィリアVS同性愛のペドフィリア、異性愛のSM VS 同性愛のSM。つまり「同性愛」を「異性愛の下部」において、その「変形的、倒錯的<嗜好>」として、論じて欲しくないこと。
だとしたら、
”え〜と。私は「マジョリティの性的嗜好とは違う人々」の意味で「ゲイ」を出しただけで、別にスカトロジストでもジェロントフィリア(老人愛)でもなんでもよかったんですが。私はゲイには悪い印象は全く持っていないつもりです。”
このセンテンスに僕が、またもや「脊髄反射」してしまう「理由」がわかりますか? 何度も何度も何度も「マジョリティと違う」と「反復」されることの「不快さ」がわかりますか? 事あるごとに、「性的な事件」「<性倒錯>的な話題」で「ゲイ」が「引き合いに」出される、「不愉快さ」がわかりますか? こう言う場合に「異性愛(そのもの)が「引き合いに」出されて「分析」されることが、ありますか? そのことの「圧倒的な非対称」、「差別」を感じることが、あなたは「被害妄想」だとういうんですよね。
だったら、どうしてゲイは、しょっちゅう「セックス」をしている「人種」としてか、「セックスに関する話題」でしか、オタクも含めたヘテロセクシュアルに言及されないのでしょう。そういった「ステレオタイプ」に抗することが「攻撃」だと思われるのでしょうか?
僕は、女性ではないので、女性が持つ「セクシュアル・ハラスメント」の意識について、理解できるとは決して思いません。しかし、それでも「仕事場」に女性のヌード写真があったり、しょっちゅう「性的な話題」や「性的な冗談」の<対象>になる「不快さ」が、なんとなくですが、わかるような気がします。
それと、君の文章に「脊髄反応」したのは、他でもありません。<悪しき>教養主義であるとか、<意味のない>引用だとかのように、「決めつけ」が気になったからです。無論、「被害妄想」という「決めつけ」も。
ですから、
”「ペドとゲイを並べること」は「差別」である、と書いているのですよね。ということは、あなたはペドフィリア……”
という「決めつけ」も気になりますね。僕は「両者を並べて」<倒錯者>と呼ぶことを「問題」にしているわけです。
で、あなたは「マジョリティの性的嗜好とは違う人」を<倒錯者>と呼ぶのですか?
だったら、東浩紀が、オタクの外部に「現実のペドフィリア」と「同性愛」を置いて、「倒錯者」と呼ぶロジックが気になりませんか?
どちらかというと、君への反応は『デリダ──脱構築 』に書いています。もちろんここにある「引用」は<意味のない引用>だなんて、僕は、決して思っていません。そして、笑ってもかまいませんが、このサイト「ゲイ・パサージュ」の「パサージュ」はベンヤミンの『パサージュ論』からきています。だから、このサイトのポリシーは「引用」が「主」です。「引用」に合わせて、僕の意見を述べているようなものです。
では、長々と「例外的」に意見「だけ」を書きましたが、今度は、とびきりの「引用」を見つけて、もっと補足したいと思います(週末ぐらいになりそうですが、多分)。
もちろん「応答」しますよ。
そうですか? わかりませんか。 そして「悪しき教養主義」ですか、目指していたのは「楽しい教養主義」なんですが……。
じゃあ、こちらの『イデオロギーとは何か』なら、どうでしょう。
問題は
1、東浩紀が、同性愛者を「何度も何度も何度も」<倒錯者>と呼ぶこと。
2、高城響が同性愛を「異常」だと書いていること。
このことを批判していた流れで、そちらのサイトを見つけたわけです。
そして、
3、「ペドフィリア」には「異性愛のペドフィリア」と「同性愛のペドフィリア」(同様に異性愛者のSM,同性愛のSM)があるのに、異性愛の性的<嗜好(フェチ)>に対し、<同性愛(そのもの)>が「同列/並列」に扱われていること。「VS」を持ち入るならば、異性愛VS同性愛、異性愛のペドフィリアVS同性愛のペドフィリア、異性愛のSM VS 同性愛のSM。つまり「同性愛」を「異性愛の下部」において、その「変形的、倒錯的<嗜好>」として、論じて欲しくないこと。
だとしたら、
”え〜と。私は「マジョリティの性的嗜好とは違う人々」の意味で「ゲイ」を出しただけで、別にスカトロジストでもジェロントフィリア(老人愛)でもなんでもよかったんですが。私はゲイには悪い印象は全く持っていないつもりです。”
このセンテンスに僕が、またもや「脊髄反射」してしまう「理由」がわかりますか? 何度も何度も何度も「マジョリティと違う」と「反復」されることの「不快さ」がわかりますか? 事あるごとに、「性的な事件」「<性倒錯>的な話題」で「ゲイ」が「引き合いに」出される、「不愉快さ」がわかりますか? こう言う場合に「異性愛(そのもの)が「引き合いに」出されて「分析」されることが、ありますか? そのことの「圧倒的な非対称」、「差別」を感じることが、あなたは「被害妄想」だとういうんですよね。
だったら、どうしてゲイは、しょっちゅう「セックス」をしている「人種」としてか、「セックスに関する話題」でしか、オタクも含めたヘテロセクシュアルに言及されないのでしょう。そういった「ステレオタイプ」に抗することが「攻撃」だと思われるのでしょうか?
僕は、女性ではないので、女性が持つ「セクシュアル・ハラスメント」の意識について、理解できるとは決して思いません。しかし、それでも「仕事場」に女性のヌード写真があったり、しょっちゅう「性的な話題」や「性的な冗談」の<対象>になる「不快さ」が、なんとなくですが、わかるような気がします。
それと、君の文章に「脊髄反応」したのは、他でもありません。<悪しき>教養主義であるとか、<意味のない>引用だとかのように、「決めつけ」が気になったからです。無論、「被害妄想」という「決めつけ」も。
ですから、
”「ペドとゲイを並べること」は「差別」である、と書いているのですよね。ということは、あなたはペドフィリア……”
という「決めつけ」も気になりますね。僕は「両者を並べて」<倒錯者>と呼ぶことを「問題」にしているわけです。
で、あなたは「マジョリティの性的嗜好とは違う人」を<倒錯者>と呼ぶのですか?
だったら、東浩紀が、オタクの外部に「現実のペドフィリア」と「同性愛」を置いて、「倒錯者」と呼ぶロジックが気になりませんか?
どちらかというと、君への反応は『デリダ──脱構築 』に書いています。もちろんここにある「引用」は<意味のない引用>だなんて、僕は、決して思っていません。そして、笑ってもかまいませんが、このサイト「ゲイ・パサージュ」の「パサージュ」はベンヤミンの『パサージュ論』からきています。だから、このサイトのポリシーは「引用」が「主」です。「引用」に合わせて、僕の意見を述べているようなものです。
では、長々と「例外的」に意見「だけ」を書きましたが、今度は、とびきりの「引用」を見つけて、もっと補足したいと思います(週末ぐらいになりそうですが、多分)。
火曜日, 3月 23, 2004
[有罪責任abc]
僕のレビューを読んでくださっている「松谷加平の生活と意見」が、「オタクの言説」について、特に、オタクを擁護するときに<利用される>「同性愛への言及」について、やはり疑問に思っているようです。このことについては、今後も「問題化」していきますが、とりあえず今の段階で「応答」したいと思います。
まず、何よりこのサイトの「ペドという単純で簡単な問題 その2」を読んで、アタマにきた(だから直リンだ)。これこそ、僕が「問題化」していること、そのものだ。
以下は今後で詳しく述べるつもりの、とりあえずの骨子だ。
a)「ロリオタ」と「ペドフィリア」の決定不可能性
上記のサイトでは「ロリオタ」と「ペドフィリア」をニ分割して、「ロリオタ」の外部に「ペドフィリア」を設定している。東浩紀の議論で言えば「実際の小児性愛者」と「オタク」だ(以前書いた『動物化するポストモダン』他のレビューを参照)。
まず、この二分法がおかしいということ。よって、現在女性誌を中心としたマスコミの、現実の事件を前にしての「オタク批判」に、ある種の「正当性」を見ること。
b)オタクのパルマケイアー
ペドフィリア=実際-の-ではない<オタク>の問題点。ゲイのパフォーマティヴィティとそれによって導かれるオタクのパフォーマティヴィティ。
c)善悪の彼岸
オタクが「同性愛」について「言及」するとき、<誰>が「スケープゴート」にされるのか。<何>が「反復」されるのか。
上記のサイトに見られるような「アナロジーの罠」、つまり
”ゲイだってそうですよね。ゲイである事はかまわないが、男性が男性をレイプをしたら捕まる。当然ですね。”
という<卑怯な>「言説」についての分析。
こういったことを、今後の「レビュー」において徹底的に「問題化」して、「オタクの有罪責任」を問いたいと思う。
僕のレビューを読んでくださっている「松谷加平の生活と意見」が、「オタクの言説」について、特に、オタクを擁護するときに<利用される>「同性愛への言及」について、やはり疑問に思っているようです。このことについては、今後も「問題化」していきますが、とりあえず今の段階で「応答」したいと思います。
まず、何よりこのサイトの「ペドという単純で簡単な問題 その2」を読んで、アタマにきた(だから直リンだ)。これこそ、僕が「問題化」していること、そのものだ。
以下は今後で詳しく述べるつもりの、とりあえずの骨子だ。
a)「ロリオタ」と「ペドフィリア」の決定不可能性
上記のサイトでは「ロリオタ」と「ペドフィリア」をニ分割して、「ロリオタ」の外部に「ペドフィリア」を設定している。東浩紀の議論で言えば「実際の小児性愛者」と「オタク」だ(以前書いた『動物化するポストモダン』他のレビューを参照)。
まず、この二分法がおかしいということ。よって、現在女性誌を中心としたマスコミの、現実の事件を前にしての「オタク批判」に、ある種の「正当性」を見ること。
b)オタクのパルマケイアー
ペドフィリア=実際-の-ではない<オタク>の問題点。ゲイのパフォーマティヴィティとそれによって導かれるオタクのパフォーマティヴィティ。
c)善悪の彼岸
オタクが「同性愛」について「言及」するとき、<誰>が「スケープゴート」にされるのか。<何>が「反復」されるのか。
上記のサイトに見られるような「アナロジーの罠」、つまり
”ゲイだってそうですよね。ゲイである事はかまわないが、男性が男性をレイプをしたら捕まる。当然ですね。”
という<卑怯な>「言説」についての分析。
こういったことを、今後の「レビュー」において徹底的に「問題化」して、「オタクの有罪責任」を問いたいと思う。
土曜日, 3月 13, 2004
[「キリスト教徒は新たなゲイ」という発言の省略]
メル・ギブソンのキリスト映画『パッション(The Passion)』は、毀誉褒貶、様々な「話題」を提供しているようだが、ここの Gay Passsage でも「問題」にしたい。もっともそれは、映画そのものではなくて、『ニューズ・ウィーク』のレビュー、その「日本版」の<翻訳/編集>についてだ。
これは、「極東ブログ」の「ジーザズ・クライスト・ムービー・スター」を読んでいて知ったのだが、日本版『ニューズ・ウィーク』(「加熱する『パッション』大論争」)では、原文の記事の一部が翻訳記事では省略されている。
「極東ブログ」では、<冷静に、さりげなく>触れられているが、削除された部分が「ゲイに関する言及」だったので、僕は日本版『ニューズ・ウィーク』の「姿勢」を、"critical"に見るしかない。
原文記事全文は、 Jesus Christ Movie Star[MSNBC] で読むことができる。
省略された部分は、
キリスト教の映画で、しかも原理主義的──あるいは過激だと評されている作品で、たとえ冗談気味とは言え「キリスト教徒」を「ゲイ」と擬えらている過激で、パフォーマティブな発言の部分をカットしてしまうのは、いったいどういう「センス」あるいは「意図」によってなのか。
日本版『ニューズ・ウィーク』の翻訳記事ってのは、これまでも、そういった<意図的な編集のある>ものだったのだろうか。
メル・ギブソンのキリスト映画『パッション(The Passion)』は、毀誉褒貶、様々な「話題」を提供しているようだが、ここの Gay Passsage でも「問題」にしたい。もっともそれは、映画そのものではなくて、『ニューズ・ウィーク』のレビュー、その「日本版」の<翻訳/編集>についてだ。
これは、「極東ブログ」の「ジーザズ・クライスト・ムービー・スター」を読んでいて知ったのだが、日本版『ニューズ・ウィーク』(「加熱する『パッション』大論争」)では、原文の記事の一部が翻訳記事では省略されている。
「極東ブログ」では、<冷静に、さりげなく>触れられているが、削除された部分が「ゲイに関する言及」だったので、僕は日本版『ニューズ・ウィーク』の「姿勢」を、"critical"に見るしかない。
原文記事全文は、 Jesus Christ Movie Star[MSNBC] で読むことができる。
省略された部分は、
Bock calls "The Passion" an "Ellen moment" - Ellen DeGeneres, he means - in which a group of outsiders is embraced by Hollywood. "Christian is the new gay," he says, laughing.
『パッション』は Ellen DeGeneres(ドラマでゲイであることをカミングアウトして話題になった女性)のドラマのようだ。それはハリウッドによって受け入れられた「アウトサイダー」のグループ。つまり「キリスト教徒」は「新しいゲイ」なのだ、とボックは笑いながら語った。
キリスト教の映画で、しかも原理主義的──あるいは過激だと評されている作品で、たとえ冗談気味とは言え「キリスト教徒」を「ゲイ」と擬えらている過激で、パフォーマティブな発言の部分をカットしてしまうのは、いったいどういう「センス」あるいは「意図」によってなのか。
日本版『ニューズ・ウィーク』の翻訳記事ってのは、これまでも、そういった<意図的な編集のある>ものだったのだろうか。
木曜日, 2月 26, 2004
[アルとドンに花束を]
Wired News らしい「着眼点」で描かれるサンフランシスコ同性愛結婚の模様。やっぱりインターネットは素晴らしいメディアだ。
全米で初めて同性結婚を認めたサンフランシスコ市に、ゲイたちが集合 [Wired New 日本版]
「私自身は同性愛者ではなく、この夏に結婚する予定だが、そういう(結婚は男女の間でのみ許されるという)考え方はおかしいと思う。この気持ちを伝えたかった。祝福の気持ちを表すのに、美しさの点で花を贈る以上の方法があるだろうか?」
と語るメアリー・バンラーケンさんは、「サンフランシスコに集まった同性愛カップルに花を贈る」という運動を始めた人物。彼女の呼びかけに、大勢の人が応じた。そしてそれは、アメリカだけでなく、カナダやオーストラリアでもその「運動」が知られるようになった。もちろん、それこそがインターネットの力だ。
「動き出したい。国中のゲイやストレートやそれ以外の人が、結婚するために並んでいる人たちに花を贈り始めたらすごいじゃない?」と彼女は語る。
また、ダレン・ベアフットさんによって、『アルとドンに花束を』というサイトもできた。「国中の人々が赤の他人に花を贈るというアイディアがすばらしいと思った。今は、人々の善意に圧倒されている。200人を超える人たちが2ドルから100ドルを寄付した……これは驚くべきことで、インターネットの動員力をよく物語っている。人々を——寄付した人も受け取った人も含めて——こんなに喜ばせることができてうれしい」
Wired News らしい「着眼点」で描かれるサンフランシスコ同性愛結婚の模様。やっぱりインターネットは素晴らしいメディアだ。
全米で初めて同性結婚を認めたサンフランシスコ市に、ゲイたちが集合 [Wired New 日本版]
「私自身は同性愛者ではなく、この夏に結婚する予定だが、そういう(結婚は男女の間でのみ許されるという)考え方はおかしいと思う。この気持ちを伝えたかった。祝福の気持ちを表すのに、美しさの点で花を贈る以上の方法があるだろうか?」
と語るメアリー・バンラーケンさんは、「サンフランシスコに集まった同性愛カップルに花を贈る」という運動を始めた人物。彼女の呼びかけに、大勢の人が応じた。そしてそれは、アメリカだけでなく、カナダやオーストラリアでもその「運動」が知られるようになった。もちろん、それこそがインターネットの力だ。
「動き出したい。国中のゲイやストレートやそれ以外の人が、結婚するために並んでいる人たちに花を贈り始めたらすごいじゃない?」と彼女は語る。
また、ダレン・ベアフットさんによって、『アルとドンに花束を』というサイトもできた。「国中の人々が赤の他人に花を贈るというアイディアがすばらしいと思った。今は、人々の善意に圧倒されている。200人を超える人たちが2ドルから100ドルを寄付した……これは驚くべきことで、インターネットの動員力をよく物語っている。人々を——寄付した人も受け取った人も含めて——こんなに喜ばせることができてうれしい」
火曜日, 2月 24, 2004
[ゲイを装った徴兵逃れは許さない]
というイタリアのニュース。
Italy hunts down fake gay soldiers [Gay.com UK]
記事によると、イタリア政府は、セクシュアリティを偽って徴兵制を逃れた男性を逮捕する方針を決めた。なんでもイタリアではゲイ男性は軍隊に入隊できないそうだ。だから、徴兵を逃れるために、多くの男性が「自分はゲイである」と偽って申告したり、多額の金を支払って医者に「ゲイであることの」証明書を発行してもらう者もいるという。
で、この事態を憂慮した当局は、そういった男性の「遡行調査」や「おとり捜査」を行って、「彼」が本当に「ゲイであるか」を調査し、もし「ゲイでなかったことがバレたら」逮捕するという(実際に、逮捕者が出ている)。
しかし、どうも、この「政策」は根本的な解決にはならなと思うのだけどな。いったい「おとり捜査」って何やるんだろう。
というイタリアのニュース。
Italy hunts down fake gay soldiers [Gay.com UK]
記事によると、イタリア政府は、セクシュアリティを偽って徴兵制を逃れた男性を逮捕する方針を決めた。なんでもイタリアではゲイ男性は軍隊に入隊できないそうだ。だから、徴兵を逃れるために、多くの男性が「自分はゲイである」と偽って申告したり、多額の金を支払って医者に「ゲイであることの」証明書を発行してもらう者もいるという。
で、この事態を憂慮した当局は、そういった男性の「遡行調査」や「おとり捜査」を行って、「彼」が本当に「ゲイであるか」を調査し、もし「ゲイでなかったことがバレたら」逮捕するという(実際に、逮捕者が出ている)。
しかし、どうも、この「政策」は根本的な解決にはならなと思うのだけどな。いったい「おとり捜査」って何やるんだろう。
日曜日, 2月 22, 2004
[ユダヤ・コミュニティ、「同性結婚問題」によって分裂 In ロシア]
サンフランシスコ発でもマサチューセッツ発でもない(無論、BBC他でもなく)、「純正ロシア」ゲイ・ニュース。
ゲイ・ロシアの英語版の記事より。
Same sex marriages prevent Russian Jews from unification [GAY.RU]
記事によると、ロシアの二つの有力ユダヤ人組織が統合をめざし議論を進めていたが、「同性結婚」と「同性愛」をめぐって意見が対立し、結局、統合問題は決裂に終わった。
発端は、Alekseyevaというジャーナリストの記事。Alekseyevaは、その記事の中で、Jewish communities側は、同性結婚を支持し、女性と同性愛者の地位向上を強烈にプッシュしていると指摘。これについて、Jewish communitiesの代表者は、この記事の内容を否定したが、このことが統合に反対するグループに有利に働いた。つまり、Jewish communitiesの(同性結婚への)「リベラリズム」が、ユダヤ人組織の統合を事実上不可能にした、ということだ。
サンフランシスコ発でもマサチューセッツ発でもない(無論、BBC他でもなく)、「純正ロシア」ゲイ・ニュース。
ゲイ・ロシアの英語版の記事より。
Same sex marriages prevent Russian Jews from unification [GAY.RU]
記事によると、ロシアの二つの有力ユダヤ人組織が統合をめざし議論を進めていたが、「同性結婚」と「同性愛」をめぐって意見が対立し、結局、統合問題は決裂に終わった。
発端は、Alekseyevaというジャーナリストの記事。Alekseyevaは、その記事の中で、Jewish communities側は、同性結婚を支持し、女性と同性愛者の地位向上を強烈にプッシュしていると指摘。これについて、Jewish communitiesの代表者は、この記事の内容を否定したが、このことが統合に反対するグループに有利に働いた。つまり、Jewish communitiesの(同性結婚への)「リベラリズム」が、ユダヤ人組織の統合を事実上不可能にした、ということだ。
月曜日, 2月 16, 2004
日曜日, 2月 15, 2004
[ゲイのための「ビジネスサイト」登場]
ゲイ&レズビアンのためのビジネスマガジン「Echelon」が3月に発行されるが、LGBT向けの総合ビジネスサイトも新しく登場した。
Two New Publications To Help Gay Business [365Gay.com]
GayBusinessWorld.com は、ゲイ&レズビアン向けに様々なビジネス・トピック──不動産情報や求人、テクノロジー、マーケティング等──を提供するサイト。さらに、ゲイ(ビジネス)だけでなくゲイ・フレンドリーなビジネスリソースも発信し、アメリカ、カナダを始め、ワールドワイドに展開するという。
実際サイトを訪れてみると──まだ出来たばかりのようだが──ファイナンス情報から法律、スモール・ビジネスまで、様々なユーザーのニーズに応えるべく、様々な情報が掲載されている。またディレクトリーも職種別、地域別に検索でき、例えば"Japan"で検索すると既に2件の情報がヒットする。
ゲイ&レズビアンのためのビジネスマガジン「Echelon」が3月に発行されるが、LGBT向けの総合ビジネスサイトも新しく登場した。
Two New Publications To Help Gay Business [365Gay.com]
GayBusinessWorld.com は、ゲイ&レズビアン向けに様々なビジネス・トピック──不動産情報や求人、テクノロジー、マーケティング等──を提供するサイト。さらに、ゲイ(ビジネス)だけでなくゲイ・フレンドリーなビジネスリソースも発信し、アメリカ、カナダを始め、ワールドワイドに展開するという。
実際サイトを訪れてみると──まだ出来たばかりのようだが──ファイナンス情報から法律、スモール・ビジネスまで、様々なユーザーのニーズに応えるべく、様々な情報が掲載されている。またディレクトリーも職種別、地域別に検索でき、例えば"Japan"で検索すると既に2件の情報がヒットする。
土曜日, 2月 07, 2004
水曜日, 2月 04, 2004
[ゲイは「完全な結婚」の権利を有している]
日本と同様、憲法改正論議が白熱しているアメリカで、マサチューセッツ州裁判所が見解を示した。ゲイ・カップルの「完全な結婚」こそが、州憲法に適合すると。
Gays Have Full Marriage Rights, Massachusetts Court Says [NY Times]
記事によると、裁判所は、civil unions (同性パートナー制)ではなく、same-sex marriages(同性結婚)だけが、Commonwealth 法の定めた差別撤廃条項に則るものであると明確に示した。
これは、ヴァーモント州方式のcivil unions についてマサチューセッツ州が見解を示したもので、つまり、”unions”と”marriages”の「差」は、その差ゆえに、必然的に「2級市民」のレッテルを同性愛者に与えることになる。よって、”marriages”でなければならない、という論理。
ゲイ団体はこの裁判所の見解を歓迎しているが、一方、これは「裁判所の見解」であって「(一般)市民の見解」ではない、というある議員の見方もある。
日本と同様、憲法改正論議が白熱しているアメリカで、マサチューセッツ州裁判所が見解を示した。ゲイ・カップルの「完全な結婚」こそが、州憲法に適合すると。
Gays Have Full Marriage Rights, Massachusetts Court Says [NY Times]
記事によると、裁判所は、civil unions (同性パートナー制)ではなく、same-sex marriages(同性結婚)だけが、Commonwealth 法の定めた差別撤廃条項に則るものであると明確に示した。
これは、ヴァーモント州方式のcivil unions についてマサチューセッツ州が見解を示したもので、つまり、”unions”と”marriages”の「差」は、その差ゆえに、必然的に「2級市民」のレッテルを同性愛者に与えることになる。よって、”marriages”でなければならない、という論理。
ゲイ団体はこの裁判所の見解を歓迎しているが、一方、これは「裁判所の見解」であって「(一般)市民の見解」ではない、というある議員の見方もある。
月曜日, 2月 02, 2004
[パレスティナのゲイはイスラエルに安住を求める]
いろいろな意味で、エドワード・サイードにも読んで欲しかった記事。ソースは「Cleveland Jewish News」。その名のとおりユダヤ系のメディアだ。
Palestinian gays seek safety in Israel [Cleveland Jewish News]
記事によると、イスラム圏のパレスティナでは、同性愛者はひどく迫害されている。ゲイであることがわかると、当局に連行され、暴行を受け、拘留される。実際、西岸地区とガザ地区では、「ソドミー」は3年から10年の懲役になる。
したがって、多くのパレスティナのゲイは、「難民」としてイスラエルに逃亡する。イスラエルでは、こういった性的指向による「難民」を受け入れているからだ。
さらに記事では、「仮名」のあるパレスティナ人の「体験」が生々しく語られる。イスラエルの同性愛団体の代表者は言う「パレスティナでゲイであることは死を意味する」と。
記事の締めくくりは、パレスティナからイスラエルに逃亡し、現在テル・アヴィヴのレストランで働いているパレスティナ人ゲイ男性の弁。彼はユダヤ人のパートナーとテル・アヴィヴ郊外で暮らしており、平和の大切さと自分の幸運を噛み締めている。
いろいろな意味で、エドワード・サイードにも読んで欲しかった記事。ソースは「Cleveland Jewish News」。その名のとおりユダヤ系のメディアだ。
Palestinian gays seek safety in Israel [Cleveland Jewish News]
記事によると、イスラム圏のパレスティナでは、同性愛者はひどく迫害されている。ゲイであることがわかると、当局に連行され、暴行を受け、拘留される。実際、西岸地区とガザ地区では、「ソドミー」は3年から10年の懲役になる。
したがって、多くのパレスティナのゲイは、「難民」としてイスラエルに逃亡する。イスラエルでは、こういった性的指向による「難民」を受け入れているからだ。
さらに記事では、「仮名」のあるパレスティナ人の「体験」が生々しく語られる。イスラエルの同性愛団体の代表者は言う「パレスティナでゲイであることは死を意味する」と。
記事の締めくくりは、パレスティナからイスラエルに逃亡し、現在テル・アヴィヴのレストランで働いているパレスティナ人ゲイ男性の弁。彼はユダヤ人のパートナーとテル・アヴィヴ郊外で暮らしており、平和の大切さと自分の幸運を噛み締めている。
日曜日, 2月 01, 2004
[マレーシアのゲイ・シーン]
マレーシアというと、「独裁者」マハティールによるアンワル元副首相逮捕に象徴されるように、同性愛者の人権を蹂躙している最悪の国というイメージがあったが、Gay Malasia Network というサイトを見つけて、多少考えを改めた(もちろん「多少」だが)。
まず、ゲイのサイトがあること自体に驚いたが(しかも美しくユーザフレンドリーで情報量もかなりある。何より「優しさ」が滲み出ている)、ゲイのためのバーやディスコ、サウナがマレーシアに「存在」していることに、やはり驚いた。
もちろんサイトの管理人が書いているように、マレーシアのようなイスラム国家では、同性愛は「オープン」に出来なく、事実、懲役20年という厳しい法がある。
しかし、この法は「イスラム教徒」にだけ適用され、さらに言えば実際にはさほど「厳格には」実施されていないようだ。ムスリムのマレー人も「クルージング」をしているし、彼が言うには、マレーシアのゲイ・シーンは、シンガポールよりもずっと「オープン」だという。
また、the Pink Triangle や the Malaysian AIDS Council といったNGOもあり、マレーシアのゲイ・コミュニティをサポートしているということだ。
マレーシアというと、「独裁者」マハティールによるアンワル元副首相逮捕に象徴されるように、同性愛者の人権を蹂躙している最悪の国というイメージがあったが、Gay Malasia Network というサイトを見つけて、多少考えを改めた(もちろん「多少」だが)。
まず、ゲイのサイトがあること自体に驚いたが(しかも美しくユーザフレンドリーで情報量もかなりある。何より「優しさ」が滲み出ている)、ゲイのためのバーやディスコ、サウナがマレーシアに「存在」していることに、やはり驚いた。
もちろんサイトの管理人が書いているように、マレーシアのようなイスラム国家では、同性愛は「オープン」に出来なく、事実、懲役20年という厳しい法がある。
しかし、この法は「イスラム教徒」にだけ適用され、さらに言えば実際にはさほど「厳格には」実施されていないようだ。ムスリムのマレー人も「クルージング」をしているし、彼が言うには、マレーシアのゲイ・シーンは、シンガポールよりもずっと「オープン」だという。
また、the Pink Triangle や the Malaysian AIDS Council といったNGOもあり、マレーシアのゲイ・コミュニティをサポートしているということだ。
金曜日, 1月 30, 2004
[ロシアにゲイ・コミューン誕生]
ソ連時代には、コルホーズとかソフホーズとかいう農業協同組合があったけど、現在のロシアでは、今年の夏、ゲイのための農業協同組合が誕生する。
Russia's Gay Commune [365Gay.com]
記事によると、こういったゲイの農業協同組合構想は、ソ連時代からLGBT アクティビストによって提唱されていたが、共産党政権は同性愛を違法としていたために実現できなかった。そして、共産党支配崩壊直後は資金難。
で、現在、ようやく匿名のビジネスマンの支援により、長年の「計画」が実現することになった。
ゲイ団体Ural Movement for Human Rightsの代表者Valery Klimov氏の構想によると、彼らは家畜を育て、麦を生産し野菜を栽培、自給自足を目指すという。現在、彼らは、ウラル地方で候補地を探しているが、しかし、場所が確定しても、地方のロシア人に残る同性愛嫌悪を恐れ、大掛かりな公表は避けるという。
Ural Movement for Human Rightsのメンバーは約200人だが、この内のどれくらいの人々が「農場」へ移るかは、まだ不確定。Klimov氏は、ヨーロッパやアメリカのゲイにも彼らのコミューンへ招待するつもりだと述べている。
ソ連時代には、コルホーズとかソフホーズとかいう農業協同組合があったけど、現在のロシアでは、今年の夏、ゲイのための農業協同組合が誕生する。
Russia's Gay Commune [365Gay.com]
記事によると、こういったゲイの農業協同組合構想は、ソ連時代からLGBT アクティビストによって提唱されていたが、共産党政権は同性愛を違法としていたために実現できなかった。そして、共産党支配崩壊直後は資金難。
で、現在、ようやく匿名のビジネスマンの支援により、長年の「計画」が実現することになった。
ゲイ団体Ural Movement for Human Rightsの代表者Valery Klimov氏の構想によると、彼らは家畜を育て、麦を生産し野菜を栽培、自給自足を目指すという。現在、彼らは、ウラル地方で候補地を探しているが、しかし、場所が確定しても、地方のロシア人に残る同性愛嫌悪を恐れ、大掛かりな公表は避けるという。
Ural Movement for Human Rightsのメンバーは約200人だが、この内のどれくらいの人々が「農場」へ移るかは、まだ不確定。Klimov氏は、ヨーロッパやアメリカのゲイにも彼らのコミューンへ招待するつもりだと述べている。
木曜日, 1月 29, 2004
[多田野投手へのゲイ・メディア論調]
ゲイ・ポルノの出演したことによって、日本のドラフトに指名されなかったクリーヴランド・インディアンズの多田野投手が、ゲイ・メディアで脚光を浴びている(なぜ、今頃? 何かあったのかな)
Cleveland Indians pitcher asks for "forgiveness" for role in gay porn video [Advocate]
'I'm Not Gay Baseball's Porno Star Pitcher Says [365Gay.com]
Baseball pitcher admits to gay porn role [Gay.com]
まず、Advocate は、これまでのアメリカのスポーツ業界における「ゲイを公言することの困難さ」について述べているが、多田野投手のスキャンダルについては「客観的」な事実を書いているに止まる。無難な感じ。
365Gay.comは、タイトルこそ多田野投手を「ポルノ・スター」と書いているが、やはりスポーツ選手とセクシュアリティについて書き、これも一つの「同性愛と(アメリカの)スポーツ業界の問題」がメインになっている。
Gay.com は一番突っ込んだ議論をしており、多田野投手が「自分はゲイではない」と発言したことについて、ポジティブな意見とそうでない意見両方を書いている。
また、ゲイポルノ出演に関して、Falcon 社とタイタン社へ意見を求めていることが興味深い。Falcon 側は、ストレートがゲイ・ポルノへ出演することは珍しくないことで、Falcon社を例に取れば、10%から15%のパフォーマーはストレートだということだ。
ゲイ・ポルノの出演したことによって、日本のドラフトに指名されなかったクリーヴランド・インディアンズの多田野投手が、ゲイ・メディアで脚光を浴びている(なぜ、今頃? 何かあったのかな)
Cleveland Indians pitcher asks for "forgiveness" for role in gay porn video [Advocate]
'I'm Not Gay Baseball's Porno Star Pitcher Says [365Gay.com]
Baseball pitcher admits to gay porn role [Gay.com]
まず、Advocate は、これまでのアメリカのスポーツ業界における「ゲイを公言することの困難さ」について述べているが、多田野投手のスキャンダルについては「客観的」な事実を書いているに止まる。無難な感じ。
365Gay.comは、タイトルこそ多田野投手を「ポルノ・スター」と書いているが、やはりスポーツ選手とセクシュアリティについて書き、これも一つの「同性愛と(アメリカの)スポーツ業界の問題」がメインになっている。
Gay.com は一番突っ込んだ議論をしており、多田野投手が「自分はゲイではない」と発言したことについて、ポジティブな意見とそうでない意見両方を書いている。
また、ゲイポルノ出演に関して、Falcon 社とタイタン社へ意見を求めていることが興味深い。Falcon 側は、ストレートがゲイ・ポルノへ出演することは珍しくないことで、Falcon社を例に取れば、10%から15%のパフォーマーはストレートだということだ。
火曜日, 1月 13, 2004
[同性結婚、「保守派」へもアプローチ]
アメリカの人権団体ヒューマン・ライツ・キャンペーン(HRC)は、いわゆる「保守派」あるいは共和党支持者に対し、同性愛結婚への理解を求める広告キャンペーンを開始した。
Ads focus on conservatives against FMA [Gay.com]
これは、同性愛のすべての関係(「結婚」、「ユニオン」、「パートナー制」)を法的に認めることに対し、強硬に反対している団体”The Federal Marriage Amendment (FMA)”と立場を異にする「一般的な保守派」の人たちに向けてのキャンペーンで、FMAが求めている同性愛結婚を禁じる憲法修正に同調しないようメッセージを送っている。
記事によると、12都市のメジャー新聞に広告が出され、また保守派の論客(あの、ドクター・ローラがホスト!!!)によるラジオのトークショウでも広告が流される。
広告の内容は、こんな感じ。
「保守派コラムニストのジョージは、FMAのめざす憲法修正は法の濫用だと断言します」
HRCのディレクターCheryl Jacquesは、「いまこそアメリカ人であることを示そう」と、「保守派」の良心に訴えるべく行動を起している。
アメリカの人権団体ヒューマン・ライツ・キャンペーン(HRC)は、いわゆる「保守派」あるいは共和党支持者に対し、同性愛結婚への理解を求める広告キャンペーンを開始した。
Ads focus on conservatives against FMA [Gay.com]
これは、同性愛のすべての関係(「結婚」、「ユニオン」、「パートナー制」)を法的に認めることに対し、強硬に反対している団体”The Federal Marriage Amendment (FMA)”と立場を異にする「一般的な保守派」の人たちに向けてのキャンペーンで、FMAが求めている同性愛結婚を禁じる憲法修正に同調しないようメッセージを送っている。
記事によると、12都市のメジャー新聞に広告が出され、また保守派の論客(あの、ドクター・ローラがホスト!!!)によるラジオのトークショウでも広告が流される。
広告の内容は、こんな感じ。
「保守派コラムニストのジョージは、FMAのめざす憲法修正は法の濫用だと断言します」
HRCのディレクターCheryl Jacquesは、「いまこそアメリカ人であることを示そう」と、「保守派」の良心に訴えるべく行動を起している。
日曜日, 1月 11, 2004
[チェイニー、同性結婚反対を表明]
副大統領ディック・チェイニーは、もしブッシュ大統領が、同性結婚を禁じる憲法修正を行うならば、それに従うことをインタビューで明らかにした。
Cheney Would Support Gay Marriage Ban [Yahoo, AP]
ブッシュ大統領は、同性愛者の数々の権利は尊重するが、「結婚」に関しては「男女」のものというスタンス。一方、チェイニー氏は、2000年度のキャンペーンでは、同性同士であっても、個々人の関係は尊重すべきというスタンスだった。が、今回のインタビューでは、ブッシュ大統領の見解に従うむねを述べ、結果、同性結婚反対を表明したことになった。
チェイニー氏の娘メアリーはレズビアンで、ゲイ・コニュニティーでは名の知れた人物でアクティビスト。2000年のキャンペーンでは父親を応援した。今回の副大統領の発言について、彼女のコメントはまだ得られていない。
副大統領ディック・チェイニーは、もしブッシュ大統領が、同性結婚を禁じる憲法修正を行うならば、それに従うことをインタビューで明らかにした。
Cheney Would Support Gay Marriage Ban [Yahoo, AP]
ブッシュ大統領は、同性愛者の数々の権利は尊重するが、「結婚」に関しては「男女」のものというスタンス。一方、チェイニー氏は、2000年度のキャンペーンでは、同性同士であっても、個々人の関係は尊重すべきというスタンスだった。が、今回のインタビューでは、ブッシュ大統領の見解に従うむねを述べ、結果、同性結婚反対を表明したことになった。
チェイニー氏の娘メアリーはレズビアンで、ゲイ・コニュニティーでは名の知れた人物でアクティビスト。2000年のキャンペーンでは父親を応援した。今回の副大統領の発言について、彼女のコメントはまだ得られていない。
金曜日, 1月 09, 2004
[ニュージャージー州、DP法通過へ]
そうか。アメリカって、「州」が一国のような単位だったことを改めて思い出した。
で、これはニュージャージー州。同性パートナー(same-sex couples、domestic partners)を結婚した異性(opposite-sex couples)と同じ法的権利を与える、DP bill承認について。
New Jersey senate passes sweeping DP bill [Advocate]
記事によると、ニュージャージー州上院は、ドメスティック・パートナー法(DP bill )を承認することを決定した。同州知事は、上院の決定を受け、早急に法案にサインする予定。これにより、ゲイ・カップルは、婚姻した異性愛カップルとほぼ同等の権利──医療保証や保険などの経済的権利を含む──を獲得することになる。
そうか。アメリカって、「州」が一国のような単位だったことを改めて思い出した。
で、これはニュージャージー州。同性パートナー(same-sex couples、domestic partners)を結婚した異性(opposite-sex couples)と同じ法的権利を与える、DP bill承認について。
New Jersey senate passes sweeping DP bill [Advocate]
記事によると、ニュージャージー州上院は、ドメスティック・パートナー法(DP bill )を承認することを決定した。同州知事は、上院の決定を受け、早急に法案にサインする予定。これにより、ゲイ・カップルは、婚姻した異性愛カップルとほぼ同等の権利──医療保証や保険などの経済的権利を含む──を獲得することになる。
木曜日, 1月 08, 2004
[裁判所、アンチ・ゲイ社員の解雇を認める]
サンフランシスコの裁判所(9th U.S. Circuit Court )は、職場における反ゲイ言動(ハラスメント)を理由に、ヒューレット・パッカード社を解雇された元社員による訴訟を却下した。
Court upholds firing of Bible-quoting antigay employee [Advocate]
Court upholds firing man for anti-gay signs [Gay.com]
記事によると、HPを解雇された元社員は、聖書のフレーズを引用し、同性愛の社員に嫌がらせ(ハラスメント)を働いた。HPは、同社が展開する反差別キャンペーンに反するとして、元社員に警告したが、従わなかったため、解雇した。
これに対し、元社員は、宗教差別だとして、100万ドルの訴訟を起した。
裁判所は、「問題は、元社員の信教の自由にあるのではなく、元社員が会社の決めた<ハラスメント・ポリシー>に違反したことにある」、そして「HPの、職場における同性愛差別を根絶するためのこのような努力は、我々の市民権の目的、目標であり、矛盾しない」として、HP側の解雇を認める判断を下した。
元社員側は、この判断に不服として控訴した。
サンフランシスコの裁判所(9th U.S. Circuit Court )は、職場における反ゲイ言動(ハラスメント)を理由に、ヒューレット・パッカード社を解雇された元社員による訴訟を却下した。
Court upholds firing of Bible-quoting antigay employee [Advocate]
Court upholds firing man for anti-gay signs [Gay.com]
記事によると、HPを解雇された元社員は、聖書のフレーズを引用し、同性愛の社員に嫌がらせ(ハラスメント)を働いた。HPは、同社が展開する反差別キャンペーンに反するとして、元社員に警告したが、従わなかったため、解雇した。
これに対し、元社員は、宗教差別だとして、100万ドルの訴訟を起した。
裁判所は、「問題は、元社員の信教の自由にあるのではなく、元社員が会社の決めた<ハラスメント・ポリシー>に違反したことにある」、そして「HPの、職場における同性愛差別を根絶するためのこのような努力は、我々の市民権の目的、目標であり、矛盾しない」として、HP側の解雇を認める判断を下した。
元社員側は、この判断に不服として控訴した。
水曜日, 1月 07, 2004
[英警察、ゲイをリクルート]
かつて、面接の際、ゲイであるかどうかを尋ねるのは差別であった。しかし現在イギリスの警察では、ゲイの警察官を増やすためのプログラムが実施されるため、セクシュアリティが重要な質問となる。
Police force looks to embrace LGBT recruits [Gay.com UK]
記事によると、この計画は、ゲイ警察協会(Gay Police Association、GPA)の提案に後押しされたもので、これにより、ゲイ、レズビアン、バイセクシュアルの警察官の10%増を見込み、警察の現代化を図る。
もちろんこの計画は、警察自体の現代化という面とともに、同性愛者への差別や同性愛者を狙った暴力が厳然としてあるために、同性愛の警察官が必要だということだ(例えば、女性が性犯罪の被害にあった場合、女性の警察官の方が様々な面で「頼りになる」ということと同じだろう)。
かつて、面接の際、ゲイであるかどうかを尋ねるのは差別であった。しかし現在イギリスの警察では、ゲイの警察官を増やすためのプログラムが実施されるため、セクシュアリティが重要な質問となる。
Police force looks to embrace LGBT recruits [Gay.com UK]
記事によると、この計画は、ゲイ警察協会(Gay Police Association、GPA)の提案に後押しされたもので、これにより、ゲイ、レズビアン、バイセクシュアルの警察官の10%増を見込み、警察の現代化を図る。
もちろんこの計画は、警察自体の現代化という面とともに、同性愛者への差別や同性愛者を狙った暴力が厳然としてあるために、同性愛の警察官が必要だということだ(例えば、女性が性犯罪の被害にあった場合、女性の警察官の方が様々な面で「頼りになる」ということと同じだろう)。
火曜日, 1月 06, 2004
[IBM、GLBTマーケット強化へ]
IBMは、ゲイ・コミュニティ向けマーケットを強化する。
IBM seeks gay business-to-business
IBMは7年前からゲイ・コミュニティへのビジネスを積極的に開始しているが、今回は、同社で働く6人のGLBT社員をフューチャーした広告を作成、ゲイ向けマーケティングを強化した。さらに、オープンリー・ゲイのデザイナーSimon Doonanが、ユーザーとしてThinkPadを使っている広告も同じく使われるという。
そして記事によると、IBMがいかにゲイ・フレンドリーな企業であることがわかる。IBMは、1984年にGLBTの人々への差別を撤廃する社則を採用した最初の会社の一つで、1997年には同性パートナーへの福利厚生も開始したそうだ。
IBMは、ゲイ・コミュニティ向けマーケットを強化する。
IBM seeks gay business-to-business
IBMは7年前からゲイ・コミュニティへのビジネスを積極的に開始しているが、今回は、同社で働く6人のGLBT社員をフューチャーした広告を作成、ゲイ向けマーケティングを強化した。さらに、オープンリー・ゲイのデザイナーSimon Doonanが、ユーザーとしてThinkPadを使っている広告も同じく使われるという。
そして記事によると、IBMがいかにゲイ・フレンドリーな企業であることがわかる。IBMは、1984年にGLBTの人々への差別を撤廃する社則を採用した最初の会社の一つで、1997年には同性パートナーへの福利厚生も開始したそうだ。
金曜日, 1月 02, 2004
[ブラジル、移民法改正。同性パートナーの移民可能へ]
ラテンアメリカ諸国で先手を切って、ブラジルは、同性パートナー間の移民を認めるべく、移民ポリシーを改正した。
Brazil enacts inclusive immigration policy [Gay.com]
この修正移民法により、異性愛者の「国際結婚」と同じく、「国際同性カップル」がブラジルで「法的に」認められる。
これに類した制度を持つ国は、カナダ、オーストラリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイスランド、イスラエル、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデン、南アフリカ、イギリス。
これを見て思うのは、「先進国」(G7国でもいい)で、「国際同性カップル」が「法的に」認知されていないのは、アメリカ、イタリア、そして日本ぐらいだ。
そしてこれに関連して、もし「少子化」が問題ならば(本当に言われるほど「問題」なのかは置いておくが)、発想を転換して、「移民」を増やし、「日本人」が増えればいいのではないか、と思う。
ラテンアメリカ諸国で先手を切って、ブラジルは、同性パートナー間の移民を認めるべく、移民ポリシーを改正した。
Brazil enacts inclusive immigration policy [Gay.com]
この修正移民法により、異性愛者の「国際結婚」と同じく、「国際同性カップル」がブラジルで「法的に」認められる。
これに類した制度を持つ国は、カナダ、オーストラリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイスランド、イスラエル、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデン、南アフリカ、イギリス。
これを見て思うのは、「先進国」(G7国でもいい)で、「国際同性カップル」が「法的に」認知されていないのは、アメリカ、イタリア、そして日本ぐらいだ。
そしてこれに関連して、もし「少子化」が問題ならば(本当に言われるほど「問題」なのかは置いておくが)、発想を転換して、「移民」を増やし、「日本人」が増えればいいのではないか、と思う。
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